2017年2月10日金曜日

金沢和傘展 石川県伝統産業工芸館(1)

今回は、兼六園の小立野口にある「石川県伝統産業工芸館」で、特別展として「金沢和傘展」をやっているということで見に行った。(1月31日)



















館内に入るとすぐに、花開いたように色とりどりのの華やかな和傘がずらりと並べられていた。



















全国でも数えるほどしかなく、金沢でただ一つ残る「松田和傘店」の展示企画展だ。
3年ほど前に「松田和傘店」を訪れた時の様子をこのブログでも紹介している。
http://kanazawa-burari.blogspot.jp/2014/02/blog-post_4.html
ただ一人頑張ってきた松田弘(92)さんに、ようやく昨年から次男の重樹さん(57)が継ぐことになり、一安心というところだろう。



















一本一本手作りで作っているので、できあがるのに時間もかかり高価なので、最近では、ミニチュアの和傘も作り始めて、観光客も多くなっているので、お手頃価格で記念やお土産として買っていく人も多いようだ。




















ここの傘の特徴は、金沢が雨や雪が多い地域なので、それに耐えらるるように丈夫に作ってあるところだ。特に中心部には和紙を四重にに張ってあり、竹も周囲のものより太く細かく取り付けられている。色とりどりの木綿糸の装飾「千鳥がけ」が見た目も華やかである。

































30もの工程があり、それらすべてを松田さんが一人で手作業でやっており、いかに大変だったかが想像される。1本作るのに1~2か月かかるが、手間のかかるものは1年もかかるという。
























まだ途中段階のロクロに円周上状に骨組みとなる竹をはめこみ、木綿糸で繋いでいく。



















松田さんが使っていたという工具類が展示されていた。こういうものも長い年月で試行錯誤して使いやすいように変わってきているのだろう。



















傘の根元のセンターとなるロクロと竹に張る糸



















色とりどりの五箇山の楮和紙



















周りを暗くして中からライトアップされた和傘も幻想的できれいだ。



















ひときわ鮮やかな橙色と黄色の地に龍の絵が描かれている。