2018年10月30日火曜日

伏見川の紅葉

今回は、時々散歩している伏見川沿いの紅葉を撮ったので紹介する。2日ほど前に散歩していた時は、かなり鮮やかな赤色だったが、ここのところ天気が良いので、少し褐色が帯びてきたようだ。



















既に、落葉が散歩道にかなり落ちている。2日後に行った時にはきれいに掃かれているところもあったが、近くの人がご苦労なさっているのだろう。



















伏見川沿いはほとんどソメイヨシノの木だが、他の紅葉する木より少し早いのか、それともいつもの年より早いのか?川も流れも穏やかだし、向こうの「金沢南部丘陵」の山並みもくっきり見える。

































寺地大橋から見る「寺地通り」の両側の木々も紅葉している。こちらの木はカエデか?
片側だけがいやに紅葉しているが、右側のほうがよく陽が当たるからだろう。
























落ち葉を拾ってみると、ソメイヨシノの葉は楕円型で、先がでっぱっていて葉の縁が細かいきざきざになっている。赤色と黄色があるが、ここにある木はほとんど赤色であった。葉の中心の一本線が「主脈」で、主脈から枝分かれした線が「側脈」で、「葉柄」という枝と葉を結ぶ細い線から「主脈」、「側脈」へ養分と水分を通す通路でつながっているという。



















「寺地通り」にあった落葉は、切れ込みが7個あり手のひらのようで、葉の縁がぎざぎざがあることから図鑑を調べてみると「 モミジバフウ」か?これからさらに「兼六園」や「卯辰山」などで紅葉してくるが、落葉の形からどんな木の葉なのか調べてみるのも面白そうだ。



















この伏見川には多くのカモが来ていた。たまに散歩途中にサギを見つけることもある。



















ちょこちょこ歩いているのを見ると大変愛らしい。



















紅葉と川面に浮かぶカモ



















近くの高齢の人がよく世話をしているので、今年もきれいに咲いているコスモス。














2018年10月26日金曜日

工藝回廊巡り(4)東山②

工藝回廊(3)主計町②、東山①の続きで、その後、「観音通り」から茶屋街に入る角にある「カフェ&ギャラリー三味」(しゃみ)に入った。



















家の中は金沢の典型的な町屋で、以前は「質屋」だったという。奥行きの長い古民家で、一番奥に蔵がある。質屋だった時の「帳簿」が貼られていた。よく見ると、いついつ何々をいくらで仕入れ、いくらで売ったかなどを克明に記されている。



















店には、ここでいつも売っているアンティークな器などが並べられていた。



















2階に上がると、土の板状の表面に釉薬と他に混ぜたもので青色を付けた水玉を模様にして焼いた、面白いものである。
























「紅殻の間」に飾られた作品は幻想的である。



















1階の奥は「金沢町屋職人工房」となっていた。ここでは、いつも銅や真鍮板を成型して、いろいろなものを作っている職人の工房となっていて、2,3年前にテレビで放映されているのを見たことがある。



















銅板をバーナーで熱して、柔らかくしてから、大まかに成形されたものを型の上に置き、タガネと金槌で少しづつたたいて、さらに細かく成型していく、根気のいる作業である。たたきすぎてしまうとまた一からやり直しというミスのできない作業である。



















いろいろな動物の作品が置かれていたが、手足の関節が動かすことができるという子供たちが喜びそうなものだ。今作っていたのは、その動物の体の一部だという。ひとつの動物を仕上げるのに一体どれだけの時間がかかるのだろうか?



















作業テーブルには、材料の切れ端や工具や作業に必要なスプレー剤などが置かれていた。



















ここで、茶屋街のメイン通りに出ると相変わらず人でごった返している。そして、カフェに入ってコーヒを飲んで一服した。



















次に、メイン通りの奥を左に曲がると、石川県のお酒が一同においてあり、試飲もできるという「ひがしやま酒楽」に入った。



















お酒を一飲みで飲む「おちょこ」のガラス版で、美しい色線の模様が描かれている作品である。























ここの2階に上がったのは初めてで、鮮やかな「紅殻の間」があったが、以前はここで芸妓の踊りが見られたのであろうか?



















「東山菅原神社」では、拝殿で「金沢和傘」の製作の実演がなされていた。この人は、岐阜県から応援で呼ばれたらしく、傘の中央の骨を補強するための糸を結んでいた。



















金澤和傘の芯にあるロクロと呼ばれる細かい切込みと穴が開いているところに、笠の骨を1本1本糸で通してつなげていくことにより、開閉できる構造になっている。このろくろは「エゴノキ」という木が一番適しているが、ほとんどが岐阜産だと言っていた。これがないと金澤和傘はできないという重要な部品であるいうことだ。


2018年10月23日火曜日

工藝回廊巡り(3)主計町②、東山①

工藝回廊(2)主計町①のつづきで、その後、浅野川大橋の袂付近にある「カフェ 彩賀」の店に入った。



















四角の角ばった形状の陶器で、中が空洞で一方だけ穴の開いた不思議なもので、作者は新し土の動きを作ろうと思って試行錯誤したという。一輪挿しなどに使うのか?



















川沿いの部屋は立派な座敷で、床の間に素敵な掛け軸が掛かっていた。



















お座敷の前のガラス越しに見える犀川大橋も素晴らしい。この景色を見ながら御馳走を頂くのもなかなか乙なものだ。



















1階に降りると、ウィスキーなど並べたガラス棚があり、大きな1枚板のテーブルの木目を利用した模様が素晴らしい。



















店の前に出て、中の橋方向を見た主計町茶屋街の街並み



















続いて浅野川大橋を渡って、「昆布・海産物処 しら井」の店に入った。ここでは、金沢の食べ物の有名店とコラボしたという工芸が並べられていた。


「8番らーめん」をテーマにした8種類の作品があり、その一つの漆鉢は金沢らしい赤と黒と金色のらーめんの器。他にざるラーメンを入れるガラスの器、アイスの器などがある。



















芝寿しの原点である創業者ご夫妻と鳳凰を重ね合わせたという「加賀蒔絵」が施された押し寿司用の箱。とても実際にはこれを使って押し寿司を作れない。



















ゴーゴーカレーのシンボルであるゴリラを青九谷焼の伝統様式で描いたもので、この図柄の有名な九谷焼は鳥が描かれている。面白い作品である。



















角皿に盛り付けられた笹ずしを食べ終わるとそのしたに笹ずしの絵があらわれという更に、箸置きにも笹ずしが描かれている。



2018年10月20日土曜日

工藝回廊巡り(2)主計町①

工藝回廊(1)の続きで、「久保市神社」の後の方を通って、「暗がり坂」を下りると「主計町茶屋街検番」がある。ここは、主計町の芸妓さんが一同に集まって稽古する所である。



















ここへはまだ一度も入ったことがなかったが、こういうイベントがあるから入れるのでうれしい限りである。玄関には、芸妓さんの名前が描かれている団扇が掛かっていた。「にし」の検番でも見たことがある。
























2階の芸妓さんの踊りの舞台の上に、面白い格好のガラスで作られたオブジェが置かれていた。

黒漆が塗られて光っている蓋の上に、青い細い模様が描かれていた。どうやってこのような模様を付けるのだろうか?



















続いて、浅野川沿いの「中の橋」近くにある「金澤 數 鮨処あいじ」に入った。




















ここでは金沢の伝統工芸の「二俣和紙」にプラスチックを溶かしたものを塗って作ったイアリングやピアスなどのアクセサリーが所狭しと並べられていた。見た目は全く分からないが、通常使われているアクセサリーの材質に比べて、和紙で作られているので非常に軽くまた光り輝いている。



















女性にとっては、こういう変わった材質のアクセサリーも使ってみたいだろう。



















次に「町屋カフェ土家」に入った。



















ここでは、友禅の技法で染め上げられた 鮮やかな色の「暖簾」や手ぬぐいなどが展示されていた。ここは、大正時代の建てられた元お茶屋で、前座敷に、、弁柄の間に本床に不書院も備わっている部屋があるが、大きな暖簾が掛かっていてよく見れなかった。



















手書き加賀友禅のピアス



















町屋「流寓 LUGU」



















染色で染めた刺繍された薄絹に淡水パールを付けたネックレス



















 ここの1階にある洒落たカウンターで昼食をとり一服した。多くの人でごった返している「ひがし茶屋街」の食事処と違い、ゆったり食事できた。