彦三町界隈 金沢町屋巡り(1)の続いて、2015年に町家を改装した、サロン、カフェ、バー、懐石料理、ギャラリーなどが楽しめるという「紋」に行った。
ここの建物は、「彦三大火」にぎりぎりで遭わなく、明治期の建物で300坪の敷地をリノベーションしたという。
大きな座敷は鮮やかな「紅殻色」の壁の座敷は、大きな宴会のできる広さである。
庭には灯篭や五重の石塔があり、雪吊された木々など情緒があった。
広い「群青の間」には、今日は団体予約が入っているのかテーブルの上には、懐石料理を載せるお盆が並べられていた。床の間にきれいな花が、また障子下の台の上に九谷焼の皿が並べられていて豪華な部屋である。
また、縁側には炬燵が並べられていて、温まりながらのんびり庭を眺めらるようになっている。
「天守の部屋」と呼ばれるところからは、遠くに卯辰山、眼下に浅野川が見え、すばらしい眺めである。ここで、コーヒーを飲みながらゆっくりするのも気分の良いものだろう。
「紋」を出て、また、藩政期からある小路を通るが、静かな佇まいである。
横安江町近くには、下図のような「呉服屋」の問屋が多かったという町家がある。1階の上の屋根は2重になっていて、その間はガラス張りとなっている。
続いて、「金澤町家研究会」が寄付を受けた町家を、市の助成を利用して改修したという建物に入った。現在は町家研究会の事務所として利用されている。
二つの部屋の間には格子状の欄間、障子戸の上に明り取りのための障子を入れた欄間、床の間の横にも障子窓がある。
ここにも「群青の間」があり、床の間に掛け軸があり、横の障子の格子は洒落た模様である。