2017年4月24日月曜日

泉野界隈(2)泉野櫻木神社、雀谷川

泉野界隈(1)の続きで、その後「泉ヶ丘通り」を寺町方向に歩いて右に回ると「泉野櫻木神社」がある。ここの境内は広く、三方向に鳥居が立つ入口があった。


































 古来より俗に「櫻木の八幡」とも呼ばれていて、明治5年に村社となり明治15年に泉野櫻木神社に改称されたという。金沢の神社仏閣の由来を書いた「亀尾記」には、この地が櫻の四郎というものの廷内であったとの記載があるという。
ここの神社の由来が刻まれた立派な石板が立っていた。




















拝殿の建物とその前の狛犬、拝殿内部を見た。


































手水舎は龍の口から水が出るようになっていているが、首の根元が細く、細かく彫刻されているので、あまり触られると壊れてしまいそうなのか、金網が張られていた。




















境内には拝殿の前にしめ縄が掛けられたご神木をはじめ、市指定保存樹林のタブの木、ケヤキ、クロマツなどの大木が立ち並び、この住宅街の中の泉野地区に貴重な緑となっている。




















































この神社近くに、1870(明治3)年に金沢市の泉野で生まれ、Z項という地球の緯度変化を計測するための公式を発見、世界の天文学に貢献し、第1回の文化勲章をもらった「木村栄博士の誕生の地」の石碑が建っていた。ここは、現在「Z笹の湯」という銭湯になっている。


























またこの近くを流れている雀谷川は、1846(天保14)年の絵図に描かれており、農業用水として泉野一帯を潤してきた。現在は長坂用水から取水し、伏見川に注いでいる。




















旧鶴来街道を横断するところには「雀橋」という1898(明治31)年に架けられたというレンガ造りの太鼓橋が当時の姿のままで残っているのも珍しい。




















泉野一帯に残る竹林などの緑と調和しながら用水景観を醸し出しながら有松方向へ下って流れている。