今回は、玉泉院丸庭園にある休憩所の「玉泉庵」の中に入り、抹茶を頂いてきたので紹介します。
江戸時代末期の玉泉院丸庭園の古絵図に描かれた露地役所(庭の整備管理をする役所があった場所に、新しく柿葺で木造平屋建ての「休憩所の「玉泉庵」を建てた。
受付で720円払うと和室(茶室)の中に入れ、庭園を見ながら抹茶と生菓子が頂ける。
建物の中は和室(茶室)12畳、8畳、勝手水屋、畳廊下などがある。
12畳と8畳をつなげた広い和室に入ると、掛け軸と一輪挿しの花を飾った床の間と違い棚、茶釜、飾りとして茶器などが置いてあった。この広い和室は落ち着いた風情ある雰囲気をかもし出していた。
和室から眺める庭園の石垣、島、橋や木々などの景色は、この和室にマッチしたすばらしいもので、どれだけ見ていても飽きない。
和服を着た女性が、生菓子を持ってきてくれた。私はお茶の作法をよく知らないが、女性の礼をされたので、こちらも丁寧に礼をした。
この生菓子は、季節に応じて6種類の生菓子を変えて出すと、運んできた女性が言っていた。。今回、頂いたのは桜色の生菓子の上に金箔が載っている「こがらし 春の宴」である。
甘い生菓子を頂いた後、飴色の大樋焼きの茶碗に入れた抹茶を持ってきてくれた。左手で茶碗を載せ、右手で茶碗を少しづつ回した後、ゆっくり抹茶を頂いた。
こういう景色のよいところで、抹茶を頂けるのもまた格別である。
休憩所の横に井戸があったが、江戸時代の絵図に、この場所にあったことが確認されており、明治以降も厩などの井戸として利用されていたという。
江戸時代の絵図には「紅葉橋」というこの庭園で一番大きな橋が描かれているが、今回はこの橋やその先の池はは再現されていなかったが、今後の整備で、そのうち作られるであろう。どんなものができるか楽しみだ。