2020年9月9日水曜日

高岡市巡り(5)松楓殿の間 高峰譲吉

 高岡市巡り(4)国泰寺の続きで、その後、二上山に行ったが、ここは次回のブログで紹介するとして、高岡市街の高岡商工会議所に行った。昼時になったのでその近くのうどん屋で「氷見うどん」と「高岡コロッケ」を食べた。

そして、その後、高岡商工会議所に入った。というのも、ここで高峰譲吉の「松楓殿の間」が再現しているということを3月に新聞で知って、是非行きたいと思っていたが、コロナの影響で、ようやく見ることになった。

「高峰譲吉」は、高岡で生まれ、金沢で幼少期を過ごし、化学者になり、アメリカでノーベル賞級の「アドレナリン」や「タカジアスターゼ」を発明し、これを製品化し、特許を取得し、一躍富を得た。これを日米親善や民間外交のために惜しみなく身を投じた人であることは良く知られている。
















1904年の「セントルイス万博」に「日本館」として、8棟の建物と庭園が展示された。この建物は、「わが国の粋を集めたも出なければならない」ということで、平安・室町・江戸時代と広範囲にわたり日本の時代文化を取り入れたものが紹介された。1904年に万博が終わった後、高峰譲吉が譲り受け、ニューヨークも郊外の上流社会の別荘地メリーウォルドに移築された。「松楓殿」と名付けられ、日米親善の交流の場と利用され、日本大使館員の避暑施設や政治界の要人の迎賓館として利用されていた。今回は、所有者から高峰譲吉の誕生地である高岡市へ寄付したいとの申し出を受け、高岡商工ビル1Fロビーにその一部を再現することになったという。












壁画や襖絵、天井は金箔に松と楓が描かれている。これら松楓殿の室内装飾は京都の芸術家の牧野克次氏の作である。


















豪華絢爛の春日式のテーブルと椅子で、この彫刻は高岡ゆかりの「村上九郎」作という。












牧野克次の金箔地に能の一場面が描かれている。












黒漆台に金箔を使った魔除けといわれる狛犬のような置物であろうか? 

     














極彩色の欄間の一部












中二階の欄間と引手金具や飾り金具、天井金具、釘隠し












他のコーナーには高岡銅器製の「前田利長」の銀鯰尾兜が展示されていたが、尾山神社にある「前田利家」のものよりずいぶん長い。高岡開町400年を記念して、長さが400cm、重さ400kgのものが作られたという。