2020年9月4日金曜日

高岡市巡り(4)国泰寺

 高岡市巡り(3)伏木北前船資料館のつづきで、その後、車で10分くらいの「国泰寺」に行った。というのも先日の地元の新聞に載っていて、この寺の庭に巨大な石が多く置かれているのを見たので、どんな所か見たくなったからである。

「総門」前に着くと「後醍醐天皇勅願所 大本山国泰寺」と彫られた大きな石碑が建っている。そのそばには、立派な民家にタケノコ料理と書かれた看板がいくつもあった。背景の山際には見事な竹林が多くあった。

「総門」前の参道は長い緩やかな坂があり、右側に大きな石が並べられていた。私たちが上っているとき、この坂とさらに上の坂をを上ったり、下りたりしている一人の女の人がいたが、帰りにもまだ上り下りしていた。健康のためか?それとも何か祈りのためであろうか?

「総門」はかなり古そうで、臨済禅道場の看板が掲げられていた。




















国泰寺の建物の配置図が掲げられていたが、敷地はかなりの広さがあり建物も多い。これをすべて廻るのは2時間以上かかると後で知った。



















国泰寺は700年の歴史があり、高岡の郊外の自然豊かのちにある臨済宗国泰寺派の大本山であるという。若き日の西田幾多郎や鈴木大拙は雪門玄松禅師に参じたという。スティブ・ジョブズのもの作りには禅が背景にあり、その大本をたどれば国泰寺にあるといわれている。
この山門の両側には仁王像が置かれている。

























山門をくぐると風流な庭園「龍渕池」がある。なかなか素晴らしい庭園で、ゆっくり見たかったが、素早く通り過ぎてしまったのは残念でした。




















法堂をくぐると、お目当ての巨石の庭が現れた。この庭園は月泉庭と呼ばれるが、月泉庭と龍淵池は京都の小川寿一の名作であるという。この庭は昭和50年代に作られたもので、大小20以上の石が置かれている。この巨石は約42tあるといい、開山国師ゆかりの二上山から持ってきた砂石であるという。庭園の石としては恐らく日本一であろうという。蹲の青石は滋賀県の永源石で、砂は京都の白砂である。



















この石は、人によっては亀だったりライオンに見えたりする。向かいの大方丈から見える庭は、映画によく使われるらしいが、城の大広間からダイナミックな岩がそそり立つ石庭として映り込んでいるという。この風景にはさすがにびっくりした。



















藩政時代には前田家が支援したが、明治になって寺は荒廃したという。伽藍復興のために山岡鉄舟がほぼ1年間に1200双もの屏風、1万枚の掛け軸を書いて寺の財政を助けたという。



























5層の立派な石塔が見えた。