2017年11月14日火曜日

東北地方北部ドライブ(6)遠野市 伝承園 カッパ淵

東北地方北部ドライブ(5)の続きで、北上市のホテルに泊まった後、次の日3日目(10月11日)は、三陸海岸方面に向かい、遠野市付近の「道の駅」で一服した。



















その後、遠野市の「伝承園」に行った。というのもこの「伝承園」の近くにカッパが住んでいたという伝説のある所があると聞いていたので見に行きたいと思ったからである。
遠野市は、古くからの言い伝えが残る土地や「遠野物語」の舞台となった所がたくさんあるという。「伝承園」は、遠野におけるかっての農家の生活様式や昔話にふれることができるという。



















入口のすぐ近くにある蔵風の建物の「佐々木喜善記念館」に入った。




















ここで知ったのは、民俗学者の「柳田國男」が、遠野出身の「佐々木喜善」が語る民話を聞いて、まとめた「遠野物語」を出版したことから、遠野が日本の原風景を伝える民話の里となったということだ。



















「佐々木喜善」の生涯は、ほとんどが郷里の土淵を舞台としたが、この片田舎では考えられない著名人と交流があり、日本における昔話研究の先駆けとなり、後の研究者の指標となったということが碑に描かれている。



















この南部地域の農家を再現した家の中で昔話を聞けることになっているが、今日は語り部の人は来ない日ということで、残念ながら聞くことはできなかった。





















この辺りは、金沢に比べて非常に寒いと思うが、家の周りに多くの槇が置かれていた。





















天井を見ると、黒い柱や梁がいっぱい張られており、ちょっと違うが五箇山や白川郷の合掌造りを思い出した。やはり寒い地方の農家の独特の建て方なのか?



















曲がり家の中には、往時の農家の調度品や民具が展示されていた。冬は寒いので家の中で過ごすことが多く、こういうものをつくっていたのだろうか?
ここのいろりを囲んで昔話が聞けるという。



















土蔵を移築して作られた御蚕神堂(オシラ堂)には、娘と馬の恋物語で知られるオシラサマ千体が展示されている。オシラ人形は農業・馬・蚕の神様として信仰されている。ここに入園者が願いを描いた巾着がたくさん吊るされていた。


































「伝承園」から「カッパ淵」へ行く途中に「常堅寺」という寺を通ったが、ここは「遠野物語」にも出てくる寺で、平安時代からこの地域を支配していた「阿部氏」の菩提寺でもあるという。山門にある白木で作られた二体の仁王像はなかなか迫力があった。



















この寺の裏に小さな小川が流れているが、ここに人を驚かせるのが好きなカッパが住んでいたという伝承が残っている。今にもカッパが出てきそうな雰囲気の茂みがあり、カッパに出会えるかも知れないと興味を持って見に来る人も多い。



















この小川の岸辺に祠があり、中の2体のカッパ像は子育ての神様だという。