2017年6月19日月曜日

能登守護畠山氏と長谷川等伯(1)正覚院

今回は「ふるさとモット学び塾」で、「能登守護畠山氏と長谷川等伯を訪ねて」というテーマの現地講座に参加したので紹介する
講師は石川県の中世、特に能登について強い「東四柳先生」は講師で、いつも非常に分かりやすい説明をしてくださるので、楽しみにしていた。
まず、羽咋市にある「正覚院」に行った。

































「正覚院」は気多大社に隣接している真言宗の寺院で、本尊は大日如来である。
養老年間に。最澄大師が伊勢内外宮を参拝した帰りに、夢想の歌「恋しくば訪ねても見よ能く登る一つの宮の奥の社へ」とのお告げを受けて、気多神宮社を創建したと伝えられていおり、「正覚院」はその内のひとつの寺という。
明治初頭の神仏分離により、いくつかの寺が廃絶し、この寺だけが存続・独立しているという。神社以外のものはこちらに移され、仏教的な絵図などが多くあるという。
気多大社は前田利家をはじめ、歴代の前田家に庇護されていて、本堂玄関には多くの「梅鉢紋」が散りばめられていた。気多大社には、前田家関係の古文書が30数点あり、前田育徳会についで多いという。

































本堂の中に入り、御本尊が祀られた内陣で丁寧にお参りした。



















続いて、ここのお宝のひとつである「絹本著色十二天図」という、絹に着色して描かれた十二天の立像を一躰づつ図に描いたものを見た。



















ここの寺で行われる儀式の中で、きわめて厳粛といわれているのは護摩堂祈願で、初詣や毎月1日、28日に行われるもので、信徒の諸難を不動明王の知恵の炎で焼きつくす儀式である。ここは開かずの御仏を祀るという不思議を秘めているという。



















この寺には、重要文化財の「木造阿弥陀如来坐像」、羽咋市指定文化財の「木造十一面観音立像」など多くの仏教美の名品がある。
この後、寺内を出て境内を歩いた。



















「白寿観音」が建てられていたが、延命長寿やボケ防止にご利益があるという。