2025年11月13日木曜日

唐崎松の雪吊作業見学

 毎年、兼六園の唐崎松の雪吊作業が毎年11月1日に行われるが、その日は激しい雨によって、高いポールに上がるのが危険ということで4日になった。低木の木は先に始まっていた。

この日は最高の天気日和で、久しぶりに雪吊作業を見たいと思い、兼六園に出かけた。

雪吊作業をじかに見るのは10年ぶりくらいであろうか。

この日の霞ヶ池周辺の様子















































午前10時ごろ「唐崎松」付近に着いたら、5本の雪吊のうち1本がすでに作業が終わっていて、2本目を始めるまでの休憩タイムであった。
























既に作業が終わった雪吊とまだ作業が終わっていない「芯柱」で、この「芯柱」は約17m以上あり、細い棒を熟練した庭師さんがするすると先端に上がる。
























唐崎松の近くの、少しことじ灯篭よりの曲水際には既に低木のマツ2本が雪吊がなされていた。この雪吊は11月1日になされたのであろう。



















20から30分園内を廻った後、また唐崎松付近に戻るともう1本の芯柱の天辺に庭師が既に上がっていた。ビルで言えば5階ぐらいの高さになるであろうか。廻りに何も捕まるものはない


















先端に登った庭師は長く垂れ下がっている縄を数本ずつ手繰り寄せ、身をそらして反動をつけて必要な所へ投げている。
唐崎松は「りんご吊り」と呼ばれるもので、芯柱1本に80本の縄を円錐状に縛るもので5本の芯柱に結ばれると、素晴らしい光景で兼六園の冬の風物詩として慕われている。「りんご吊り」の他に、「幹吊り」、「竹又吊り」、「しぼり」の4種類がある。
























芯柱の天辺に撒かれた赤い縄は、作業者の腰にもまかれていた。これが何か危険があった場合の「命綱」である。
























下に何人かの熟練の庭師がいて、投げられた縄を受け取り、梯子などを使い必要なな位置の枝に縛るっていく。芯柱の上から投げる人と、下にいて縄を受け突人との呼吸がぴったり合わないといい姿にできない。
























吊り縄は、枝下の庭師によって弱い枝から順に吊られる。





































吊り縄の伸びを考慮して、少し吊り上げ気味に吊る。




















庭師さんだけでなく、この雪吊作業が安全に終わるように、周り見張っている人だろうか?



















雪吊作業の紐の結び方はにはいろいろあるらしいが、そのひとつに「男結び」というものもある。兼六園の雪吊をする木は、多くあり、縄の長さは約250kmにもなるという。