2018年2月22日木曜日

金沢古書店巡り(イベント)

今回は、金沢駅前のポルテ金沢の6Fの「金沢市アートホール」で、「金沢古書店巡り」ということで、五木寛之のお話や、金沢の古書店の店主たちとの対談が聞けるということで聞きに行った。
























会場には、ほとんどいっぱいになり200名以上の人がいたのではないかと思われる。さすが金沢に縁の深い「五木寛之」氏の話なので、聞きたいと思う人も多いようだ。
舞台には、大きなディスプレイと本棚に古書がいっぱい並べられていた。



















早速、「五木寛之」氏の話に入った。80歳をゆうに超える歳なのに相変わらず、流暢で話が上手い。この人の講演会は、以前にも金沢のある企業のフェアなどで聞いたことがある。この時も「人生は下り坂が面白い」とか、人生を4つに分けて、学生期、家住期、林住期、游行期があり、学生期は自分が学び、成長する時期、家住期は家族を大切にする時期で、クライマックスは林住期だという。人によって、55~65歳くらいから始まり、ようやく自分のやりたいことをやれる時期だという。なるほどと思った。
私は20代のころに、五木寛之氏の作品「青ざめた馬を見よ」をはじめ、金沢を舞台にした「朱鷺の墓」、「内灘夫人」などを読んだが、そのストリーが大変面白かったという印象がある。



















東京の神保町もさることながら、金沢の古書巡りも大好きだという。よく通った古書店に尾張町の「南陽堂」があるという。今は閉鎖してしまったが、私も家から近かったせいもあり、いらなくなった本をよく持って行ったが、何でもとってくれた。店は本で埋もれていたように記憶している。




















五木寛之氏は、金沢に居住していたときに「暁烏はや」の文庫を「南陽堂」で買ったのが、その後の古書店巡りのきっかけになったという。
年老いてからでも、昔、読んで貴重であった本は、とって置いて回想棚として、いつでも手にとって見れるようにすると無限の宝庫となるという。そこにちょっと本に書き込みされたものもは、さらによいという。(シニアにとっては、経験、思い出などが大きな財産であるから)
このイベントは、東京でなく金沢だからできたのだと五木寛之氏はいう。
続いて、第2部は金沢の古書店の店主たちと、現在の古書店の魅力と展望を語り合うというイベントがあった。ここで、撮影禁止のアナウンスがあったので、残念ながら、その後の舞台の写真はない。
長町にある「オヨヨ書店」は、大正時代の鉄工所の建物を利用したもので、芸術、文芸、文学などの本がずらりと並んでいる。本の語り部のイベントなどもあるという。



















横安江町の武蔵側の入口にある「近八書店」は、創業1789(寛政元年)というから相当古い。浄土真宗大谷派別院の門前町でもあるので、仏教の書物が結構あるという。上記の二つの店は、朝の開店前に行ったので、今回はどちらも入れなかったが、以前に入ったことがある。



















東山にある「あうん堂」は、カフェが併設されていて、本棚の気に入った本を選んで、コーヒーを飲みながら、ゆっくり読むのもいいだろう。ここは以前にこのブログでも紹介している。https://kanazawa-burari.blogspot.jp/2015/05/blog-post_28.html





東京の神保町には、古書店がずらりと並んでいる通りがあるが、東京にいるときに何度か巡ったことがあるが、世界でも珍しい場所だという。好きな人にとっては、掘り出し物を見つける楽しみがあり、たまらないところだろう。
石川県の古書店は、一時少なくなったが最近は、また少しづつ増えているという。本もネットの世界にだんだんなっているが、古いものでもよいものは見直され、残っていくだろう。