志賀高原・草津温泉・善光寺(5)善光寺①の続きで、さらに「善光寺」内を見る。
「山門」の2階から見える建物は「大本願」で、善光寺天台宗寺院25ヵ院の本坊である。
「善光寺」に関する貴重な史料を展示する宝物館や庭が見どころだという。
こちらからは、緑の木々に囲まれた「経蔵」や「日本忠霊殿」の三重塔が見える。さらに遠くには山並みが見える。
「山門」の正面には「本堂」がある。
善光寺は約1400年の歴史を持つ古刹である。525年に伝来したわが国最古の仏像が拝仏派の物部氏によって捨てられたが、約100年後に信濃国司の従者の本多善光が仏像を持ち帰って祀り、その後極天皇の勅願により如来堂が建立され、善光寺が誕生したという。
善光寺創建のきっかけとなった仏像は一光三尊阿弥陀如来像といい、現在は本尊として本堂の祀られている。絶対秘仏のため開帳されず、住職ですらその姿を見ることはできない。
鎌倉時代には善光寺信仰が全国的に広まり、多くの参拝者で賑わった。そして江戸時代には、一生に一度参拝すれば極楽往生が叶と信ずる人々が善光寺に殺到。さらに本尊の分身仏が出向く出開帳が行われ、善光寺はますます加熱したという。
善光寺信仰の熱狂ぶりは、現在も御開帳という儀式からうかがえる。御開帳とは、本尊の分身仏「前立本尊」を本尊に迎える盛大な行事で、数え年で7年に1度行われる。
本堂の前に高さ約10mの回向柱(えこうばしら)が立てられ、「善の綱」で本堂の内々陣に鎮座する前立本尊と結ばれる。回向柱に触れると、前立本尊に触れるのと同じご利益が得らるといわれている。そのため多くの参拝者が行列になって回向柱に触れようとする。
本堂の前で、お金を入れてお参りして線香を買って火をつけて、大きな香炉の中に入れた。
本堂内部は、カメラ禁止だったので雑誌から紹介する。下図の「御三卿の間」の右端の「瑠璃檀」に絶対秘仏である本尊の阿弥陀如来を安置している。私らが本堂に入った時に特別にちらっとだけ「瑠璃檀」の目の幕が開かれた。
続いて本堂を出て「経蔵」に入った。この建物は正面、奥行きともに正方形で隅棟がすべて屋根の頂点に集まった四つ棟宝形造りで、1759(宝暦9)年に建立されて重要文化財となっている。この中の輪造を一周回すと、すべての経典を読んだと同じ功徳を得ることができるということで、みんなで回してきた。これは金沢の「西別院」や「円長寺」にもある。
続いて三重塔の建物は礼拝堂と3階建ての霊碑堂からなり、高さは42.5m。戊辰戦争以降の240万余柱の英霊が祀られている。