2021年4月13日火曜日

上・下近江町界隈

 「旧新町」を歩いた後、近江町市場の外の「上近江町」と下近江町を歩いた。近江町市場は開場してから今年で300年になるという。いろいろとイベントも企画されているらしい。

昭和40年代の大々的な住所変更の際も、「近江町市場」の名称ブランドを守るため「近江町」をかたくなに守り変更がなかった所だ。




















「旧博労町」側から「上近江町」に入ると「金沢美術俱楽部」の建物がある。ここは3年前に100周年を迎えてイベントがあったのを記憶している。ここの建物は4階建てであるが、各階に畳敷きの大広間がある。ここでは定期的に骨董美術品の競りが行われている。目の肥えているプロ集団が集まるのだろう。また、美術品や呉服の展示会、茶会、講演会や邦楽の発表会などのイベントも行われているという。テレビの「なんでも鑑定団」で有名な「中島誠之助さん」も時々ここへきていると以前のテレビで聞いたことがあるが、ここでは非常に珍しいなものがよく出ると言っていた。



















さらに進むと、市場のテントからは外れているいるが、この辺りは昭和40年代初頭に西念に「中央卸売市場」ができる前には水産問屋があったところだ。



















新幹線開業以来、近江町市場の観光客が増え、さらに食べ歩きの人が増えたことにより地元の人などから批判が多くなった。この辺りは市場の中央から少し離れているので、人の混雑が少ないことからか、店前にカウンターで新鮮な魚介類を食べれるコーナーがあったり、新しくできた駐車場の下には、テーブルと椅子が並べられており、市場で買ったものをゆっくり食べることができる場所があった。

































もう1本市姫通側の通りは「下近江町通り」であるが、こちらは売り場は少ないが市場内の関連の建物が多い。「能登牛」の看板があるところは、市場の3軒目の業務用や贈答用などの「中田天狗の肉店」だ。

























さらに角には、茶道具・古美術品を扱っている「平寿商店」がある。ここは、江戸後期に創業しているが、その当時からの建物だという。木板に覆われているがレトロな出窓に、下方には薄い石板が張られた洒落たデザインである。




















側面も古めかしい木造のたてもので、中を見たいものである。その向こうには「金沢美術倶楽部」で、ビルの隣の和風の建物が見える。その間には小さいが洒落た庭があるという。


江戸時代の建物の横には「平寿」の看板が掲げられているが、こちらは明治期の建物だという。店の前でうろうろしていると中からご主人が出てきて、いろいろ聞くことができた。
























店の中に入らせてくれたが、そこには参勤交代の時に使われたという引き出し型の小物入れ用の「長持」で、肩に担ぐ長い棒を差し込むための鉄製の輪っかがはめ込まれている。大変古いものでありながら、外観は非常に艶がありきれいだった。



















「旧博労町」に以前あった「郵政局本店」の跡地は、ずっと長く駐車場であったが、今は建機が入って地下を掘り起こしの工事をしていた。ようやく建物の基礎を作っているようであるが、マンションが建つと聞いている。大手町のNHK跡地も市姫神社の向かいの「マルカ食品」の所もマンション建設予定地だと聞いているが、そんなに需要があるのかなあ?