2019年3月11日月曜日

大和町広場(3)金沢職人大学①

大和町広場(2)市民芸術村②の続きで、その後、「事務所棟」の横に並んでいる建物群の「金沢職人大学」に行った。ここは、金沢市の文化的・歴史的建造物を修理・復元などに要する知識や技術を習得し、金沢市の街づくりに貢献しうる人材を育成するために平成11年10月に開校された。こういう学校があるのは全国でただひとつ金沢市だけだというからすばらしいことだ。



















ここでは、下記の「住」に関する9科があり、研修生はほとんどが昼は会社員として仕事をしており、平日は夜にまたは休日に研修授業を受けているという。
























建物は3棟あり、ここで国や県・市の学識経験者および技術保持者が講師となって、研修生に対して3年間みっちり講義と実習により人材を育成するという。



















土曜日だったので、ちょうど土壁を塗っている「左官」の実習風景が見られた。
























建物の周りには、実習のための材料やサンプル、作品などが無造作に置かれていた。
辰巳用水などに使用された「石管」や木材などが置かれている。



















建物の前の敷地に置かれたきれいに磨かれた石が並べられていた。



















実習に使われた石造物の作品およびサンプルが並んでいた。



















大きな木が土塀の屋根瓦に入り込んでいる。金沢の街中でも少し見られるが、有名なのは長町の武家屋敷の「大屋家」の土塀がある。これも独特の屋根瓦、土塀など作り方があるのだろう。



















建物の中にあった「石置き屋根」と「瓦屋根」のサンプル
「石置き屋根」は、江戸時代から昭和の初めまで金沢の家はほとんどがこれであったという。小さな薄い板を何枚も重ねた上に石が置かれ、手前に石が落ちないように木材が置かれている。「強い風が吹いたらとんでいくのでは?」と思っていたが、これはよっぽど強い風が吹かない限りは落ちないそうだ。



















「旧川端米穀店」(現在の町屋情報館)の礎石や柱・梁などの模型であるが、複雑な木組みとなっているのが分かる。



















町屋情報館の外観





「町屋情報館」のパンフレットより