2017年10月8日日曜日

白峰 山岸家

白峰 林西寺の続きで、さらに歩いていくと「行動寺」がある。その庫裏の上に白峰で唯一の木羽葺き屋根の上に「太鼓堂」がある。毎年、梅雨前に掃きながらすべての板をめくり、天日で乾かした後で一枚一枚葺きなおす「くれ返し」が行われる。また仏事の振れ太鼓が聞こえるように屋根の上「太鼓堂」がある。

































その隣には「旧山岸家住宅」があるが、江戸時代に天領となった白山麓18カ村の総代である大庄屋の山岸家の屋敷だそうで、大きな権限と膨大な職務を抱えていたという。したがって、屋敷は個人の住宅であるとともに、今でいう司法、警察の業務を司る役所であったという。
巨大な主屋と三階層立て、黄土色の土壁、縦長の窓に、玄関口の上部にはもう一つの出入り口がある。



















裏に回わると庭があり、その上の方の広い平らな部分やコテージがある場所、またその上の裏山にも、警察のような仕事をしていたことからいくつかの牢屋があったらしい。



















裏庭には滝石組、三尊石組、立石の守護石と一体に植栽された杉の大木、そして池の中に写実的に表現された亀石が置かれている。この亀石は不老長寿の願いとしてか大事に扱われていたらしい。



















最も奥にある部屋は仏間となっているが、天井は朱漆吹き上げ、格天井に細かい装飾がなされたきらびやかな部屋があった。



















その隣には、床の間と違い棚を備えた書院造りの立派な座敷が見えた。これらの二階縁側部には、柵を設けたベランダのようになっていた。



















木造3階建の建物は、入口が2か所設けて1階には「米蔵」と「板蔵」に分けられているという。



















他に、木造3階建の味噌蔵や接待道具、嫁入り道具、文書などが保管されていた浜蔵などの建物が主屋の近くに点在している。




















主屋の道路側に二つの門があるが、屋根付きの殿様門(勅使門)で、使われたことがないあかずのもんだそうです。その両側に背の高さ位の石垣が積まれている。