2013年4月19日金曜日

旧新町、主計町界隈(3)

前回の続きで、「くらがり坂」を下りた先は主計町の茶屋街である。
細い道には赤褐色の家が並んでいた。
夕暮れになると、この辺では三味線の音色が聞こえるのだろう。




















金沢にいながら、まだ芸妓さんの踊りを見たこともないし、お座敷遊びも
ないが、一度は体験したいものだ。
「一見さんお断り」と敷居が高いところだ。
金沢の三つの茶屋街のひとつで、浅野川に面していることから「ながれ」
とも呼ばれている・




















主計町の由来は、大阪夏冬の両陣に功をたてた加賀藩士の富田主計の
邸宅があったことからという。
ここは花街の情緒が大切にされ、全国初の旧町名復活を果たしたところだ。
東山とともに重要伝統的構造物群保存地区として選定されている。
金沢観光の見所のひとつだ。




















ここにある「太郎」という店には、以前飲み会で入り、寄せ鍋を食べたことがある。
スタッフが食べごろを見極め、盛り付けをしてくれるので、ゆったりした気分で
食事が味わえる。




















裏手には、「暗がり坂」に対向して「あかり坂」という石段がある。
この名前を小説家の五木寛之氏が付けたというが、五木氏は主計町を
舞台にした小説をよく書いているゆかりの作家である。




















主計町の下流のほうに歩行者専用の橋があるが、これが「中の橋」だ。
泉鏡花の作品の「化鳥」に出てくる一文橋として有名だ。
このブログでも以前紹介している。




















この橋のたもとに、主計町緑水苑と呼ばれる小さな公園がある。
そこには、藩政期に作られた西内総構掘が流れ込んでくるが、
当時の堀や土肥が復元されていた。

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