2020年3月2日月曜日

金澤の老舗百年展 21世紀美術館(2)

金澤の老舗百年展 21世紀美術館(1)の続きで、さらに金沢の老舗を紹介する
6.四十万屋本舗(弥生)創業明治8年(1895年)
金沢の漬物屋として、いにしえの食と味覚を伝えていくという。初代は醤油の製造販売で開業したが、2代目は味噌の製造に加えて発酵技術を生かして「加賀の漬物」の製造を商売とし、4代目が「金城漬け」や「かぶら寿司」を作り始め好評を得たという。現在は、さらに「一夜漬け」や「創作漬物」、日本海の幸などの新しいジャンルに積極的にチャレンジしている。















「金澤老舗繫盛記」より














7.高橋北山堂(広阪) 創業明治14年(1881年)
北山堂の初代、高橋義房は加賀藩士の武士だったが、明治14年に九谷焼の道に入り得意の書道を生かし、盃や湯呑の内側に細かい細字を書き込み、外側を当時のはやりであった金襴手で仕上げた作品などが好評を得た。北山堂は百余年の伝統を生かしてオリジナル商品と現在活躍している有名作家の作品などを多く揃えている店である。












「金澤老舗繫盛記」より














8.元湯石屋(深谷町)創業 寛永元年(1789年)
元湯石屋は、金沢の表座敷、深谷温泉にある加賀藩ゆかりの老舗旅館である。
このブースには、あの「近衛文麿」の書の掛け軸や、13代前田斉泰の正室の溶姫の婚礼調度品の化粧道具、重臣の前田土佐の守が深谷の湯につかり持病を快癒したことから土佐守が寄進したという木彫りの家紋などが飾られていた。これらの貴重なものは、元湯石屋がこれまで集めたコレクションの一部だという。





























9.中島商店(十間町)創業文久3年(1863年)
ここは、幕末に和紙卸売業として創業し、北陸で初めの洋紙取扱店となり、その後もつねに時代の変化を先取りしながら取扱商品および販路を拡大し全国的な仕入れや販売ネットワークを構築してきたという。業界では日本海側最大の業容を有し、従来の紙製品・包装資材・などに加え、近年はOA機器のノベルティ、産業用機能紙なども販売している。金箔製作に必要な「あぶら取り紙」も扱っている。



















この店の建物は、明治時代の2階が白漆喰で覆われた和風の町屋と昭和初期に建てられた「村野藤吾」の設計の茶褐色のタイルと白の大理石に覆われた建物が並んで建てられている。一時金沢で、古い建物と近代的な建物を並べて建てる店が流行ったことがあるらしい。


「金澤老舗繫盛記」より















10.天狗中田本店(新竪町)創業明治41年(1908年)
「天狗の広見」と言えば、ちょっと前の金沢人なら知らぬ者はいないというほど有名で、竪町広見にある食肉販売の老舗である。初代は安宅の出身で、義経から鞍馬山を連想して天狗を自家の商標にしたという。
「北国名物天狗の肉」と描かれ、昭和37年も肉の値段表が掲げられていたが、「上ロース 100円」とあったが、今の1/10~20くらいか?












「金澤老舗繫盛記」より