2015年3月27日金曜日

のど黒めし本舗 いたる

今回は、今、金沢に来る観光客の間で食のブームになっている「のど黒」を、金沢に居りながら食べた記憶がないので、これを食べたいと思い、柿木畠にある「のど黒めし本舗 いたる」に行った。この店は北陸新幹線開業に合わせて3月14日に開業した。土、日は行列になるということであるが、今日は平日の昼なのですぐに中に入れた。




















「のど黒」は東京で開いたある店が大変好評だったことから、地元の店が開くようになった。特に人気に拍車をかけたのが、テニスの錦織圭選手の一言で、去年の全米オープンで準優勝をした直後に、「のど黒を食べたい」と発言したことから話題の魚となった。「白身の大トロ」といわれ、今では「金沢といえばのど黒」といわれるほどになったという。
この事から、観光客は金沢で食べたい魚ではカニやブリより人気があるということも聞きます。それで値段も急上昇したが、東京で食べるよりは金沢のほうが安いという。




















「のど黒」は喉が黒いことからその名前が付いたが、正式には「アカムツ」という。山陰地方などが有名だが、県内では能登や金沢でも水揚げされるので北陸名物にしたいという。
昔から金沢でもよく売っていたらしいがすぐ痛みやすいため、あまり口にしなかった。それが近年は冷凍技術がよくなり食べるようになったとある店の主人が言っていたのを聞いたことがある。
ここの店はカウンター席とテーブル席がある。




















カウンターの前で、店員さんが小さいお釜に炊き込みご飯を入れた上に、生ののど黒を載せ、バーナーで炙っていて、香ばしいにおいがしてきた。




















そして出てきたのが「のど黒めし」とおすましと菜っ葉の漬物である。




















食べ方があって、まずはそのままで食べる。白身の柔らかいほかほかした「のど黒」を食べると何ともいえないおいしい少し甘みがある脂の味だ。




















次の食べ方は、薬味としてゴマやわさび、ねぎなどを載せて食べるという。その中で、私はわさびをつけて食べるのが一番良かった。





















そして最後に、のど黒だしをかけて、お茶漬け風にして食べる。このだしは「のど黒の頭」からとったと言っていた。
カウンターの前には「のど黒の骨せんべい」と何か言われたがよく分からなかったが、のど黒からとったものが並べられていた。のど黒のすべてを使い切るということだった。

2015年3月23日月曜日

新幹線開通イベント 加賀獅子 加賀鳶

新幹線開通の翌日(3月15日)に、金沢の伝統芸能の「加賀獅子」と「加賀鳶」のイベントが、武蔵のエムザ向かいの横安江町通りの入口広場であるということで見に行った。


























横安江町へ向かう途中の十間町にある「松ヶ枝消防団」の前では、これから演技するための準備態勢に入っていた。




















私が近江町市場の中を通って、市場の様子を眺めながら横安江町に着いたら、既に消防団員の人たちは来ていた。




















そして、金沢駅前で演技を終えたあとの獅子舞の軍団が、駅前方面から武蔵の方にやってきた。




















演技が始まる前の合間に、私の近くにいた獅子舞の軍団の一人から少し話が聞けた。「自分たちのグループは「浅野町校下獅子舞保存会」で「浅野神社」の春秋のお祭りや百万石行列の時に出ている。木越町などはもっと出ているし、自分たちは獅子を6頭持っている。」と言っていた。
最近、私はあまり見かけなかったが、旧市内以外では結構やっているらしい。
獅子の胴体は蚊帳(かや)というが、夏の寝床に使われた蚊帳がその名前の由来という。牡丹や獣毛の模様などが描かれている。蚊帳の中に囃し方が入って、笛や太鼓などを鳴らしているが、今回は、外で子ども達が鳴らしていて、闘いを盛り上げていた。
最初に、小学生の男女の子どもが棒振りになって、獅子と対決していた。




















金沢市内の獅子は、桐材が多いが、白木のほかに漆塗りで金箔を施したものもあるという。今回のものは、金色というより黄土色の獅子だったが、どういう作りなのであろうか?重さは14kgというから、これを振り回すのはかなり大変だ。一人の人が主に持っているが、後ろの人がサポートしているようだ。




















続いて、シャガンという毛頭を被った棒振りはで青年団の人が最初は二人で木刀で闘っていて、それを獅子が見届けているようだ。相手が足元に木刀を振り回すと、身軽に飛んだり跳ねたりしていた。相当練習していないとできない。




















続いて、一人の棒振りと獅子の闘いが始まり、獅子の頭を左右上下などすばやく動かしたり、口を大きく開けて威嚇したりする。棒振りは身軽な動きと太刀捌きで獅子と対決する。




















最後に女性剣士が「薙刀」を持って獅子と対決していたが、女性の棒振りは始めて見た。最近は政府でも女性が仕事に就くことを盛んに勧めているが、勇敢なことをやる女性も増えている。




















続いて、「松ヶ枝消防団」の「加賀鳶 梯子のぼり」が始まった。
梯子のぼりは江戸時代に、火消しが火災現場で高い梯子を立て、天辺から火事の状況や風向きなどを確かめたのが始まりで、高所での作業を行うための訓練、度胸、勇気をつけるために行われたという。この梯子のぼりを最初に行ったのが加賀鳶で、日本の梯子のぼりの元祖であるという。肩に赤い線の入った法被の人がまとめ役のようで、演技者は黒っぽい、その他の人は茶色っぽい法被を着ていた。




















30歳という若い人が高さ6mの梯子に登り、まず梯子がぐらつかないか確認していた。そして命綱を付け、演技に入った。私が小さい頃見たときは命綱は付けていなかった。演技をする人は団員の中でも、特に体の柔らかい運動神経抜群の人だろう。下の写真は梯子の天辺1本で「大の字」をやった。


























下の写真は「鯱(しゃちほこ)」をやろうとしていて、これからさらに形を決めるところ。鯱は水しぶきを上げる海獣で防火の効があるといわれ、城郭などの屋根棟に付けられている。




















梯子の下のほうには10人くらいで長い鳶口と短い鳶口を持って、しっかり梯子を支持しなければならない。




















演技をする人が、形が決まった時に手を広げて「ヤー」声をかけると、纏を持っている人は2度振り上げて「ヤーヤー」と掛け声をかけていた。法被の後ろには「金沢」や「梅鉢紋」が付けられていた。



1月の上旬には「加賀鳶出初式」が、今は金沢城内の三の丸広場で、市内の消防団が一同に集まって、放水と梯子のぼりする行事がある。以前は犀川の河原で白いふんどしだけの裸放水が行われていた。降りしきる雪の中でもやるが、見ているだけでも寒そうだ。
加賀鳶はもと前田家江戸屋敷消防隊として編集されたのが始まりで、1718(享保3)年の江戸本郷の大火で、他の鳶と加賀鳶が火消しの先陣を争って喧嘩となり、相手方の一人が殺されて、相手方は下手人の処罰を迫ったが、5代藩主綱紀は毅然として応ぜず、江戸町奉行の大岡越前守の裁きで加賀鳶が勝ち、江戸中にその名をとどろかせた。出初式はその伝統を受け継ぐものであるという。










「加賀の祭り歳時記」より












2015年3月18日水曜日

新幹線開通直前 金沢駅(2)

前回の(1)に次いで、引き続き金沢駅構内の様子を紹介します。
JR西日本関連の旅行代理店「日本旅行」は駅構内のいい場所を確保していた。この店の中には外国人用の「外貨両替」の窓口があった。最近は特に外国人が多くなっているので便利になるだろう。








































駅中の名店街「あんと」には、おみやげ屋、飲食店が多く入っている。
「あんと」は、「ありがとう」を金沢弁で「あんやと」というが、それをもじったものだ。




















お土産やには「加賀の和菓子」をはじめ、「加賀の麩」、「のどぐろの一夜干し」、「佃煮」、「飴」、「かぶら寿司」など、金沢や近郊の名店のお土産屋がずらりと並んでいる。これだけそろっていれば、町中のその店に行かなくとも、観光は手ぶらで廻って、帰りにここで見れば十分揃っている。




















この中で特に目に入ったのは、「金沢地酒蔵」で、石川県内の酒造35社の銘柄がすべて揃っているという。そして、小さなカウンターで好きなお酒を試飲できるし、ちょうとした「つまみ」も用意されている。新幹線の時刻に合わせて軽く飲むのにはうってつけだ。




















ちなみにメニューは下のようになっていて、「お試し3銘柄セット(おつまみ付き)」で864円とリーズナブルな値段だ。金沢に来た観光客で、ここの地酒の味を知りたい「呑んべい」にとっては好都合な所だろう。




















このブログでも以前紹介している「黒百合」は名物の「金沢おでん」が食べられるところである。もう少しゆっくり飲みたい方は、こちらのほうが良いかも。




















全国でも名だたる温泉旅館の和倉温泉の「加賀屋」が、ここに店を出していた。さぞ高級な食事だろうと思いきや、店の前のメニューを見ると以外に手ごろな値段がついていた。




















新鮮な魚がうまい金沢は寿司が大人気で、特に手軽に入れる「回転寿司」が非常に多いが、ここ「あんと」には「金沢まいもん寿司」の店が入っていた。良い場所を得たもので、きっと流行るだろう。
他に、地元馴染みのラーメン屋の「八番ラーメン」、地元のカレー屋の「ゴーゴーカレー」の店などが入っていた。




















「リント」は3月14日にオープンしたばかりのファッション・雑貨の店が多く入っているという。外から見た限りでは若い女性向きの洋品が並んでいたので入らなかったが、メンズのものもあるらしい。




















「もてなしドーム」から地下広場に行く階段とエスカレータは以前と変わったのかよく分からないが、広く感じた。




















3月14日、15日に金沢駅付近でのイベントについて記されていたが、これだけの内容のイベントがあり、新幹線や駅の様子を見たいということもあり、14日は観光客だけでなく地元の人も多く、人でごった返していて、まるで新宿駅のラッシュ時のようだったと誰かが言っていた。




















前日の「おもてなし大茶会」会場の様子であるが、抹茶と和菓子が無料で振舞われるということもあって、当日は大変長い行列ができていたと聞いた。




















その「おもてなし大茶会」の場所に飾るのか、金箔で覆われた竹筒状のものを作業員が一生懸命に作っていた。お祭りの裏方にはいろんな人が準備していたことを忘れてはならない。


2015年3月16日月曜日

新幹線開通直前 金沢駅(1)

3月14日に北陸新幹線が開通し、金沢駅付近は大混雑し大変だったと聞いている。残念ながらその日は別の予定で来れなかったが、その前日に金沢駅へ行き、その様子を撮ったので紹介します。




















「もてなしドーム」の前に、水で吹き上がらせていたのか(?)「ようこそ金沢へ」と表示されていた。




















新幹線の改札口はまだ閉じられていて、「あと1日」の表示がされていた。




















コンコースの門型の柱1本1本に、人間国宝の作家などの作品など、金沢の伝統工芸品が飾ってあった。このような駅は他では見たこともない立派なものだ。








































































観光案内所も大変広く、充実している駅はやはり他で見たことがないく、力の入れ方が分かる。




















観光名所のパンフレットも充実していて、外国人も多いことから英語、中国語や韓国語などのパンフレットも気軽に取れるように並べられていた。




















案内所の奥には、高級そうな九谷焼、加賀友禅や輪島塗などの品がウインドーに飾られていた。








































金沢が全国の生産高の99%を占めるという金箔で「おもてなし」を表現していた。




















構内の通路の一角に、いかにも金沢らしい色合いの金色と紅柄色などをあしらった模様が入った大きな壁もあった。




















金沢駅の「東口」、「西口」は観光客に分かりやすいようにということで、「兼六園口」と「金沢港口」と変わっていた。 





















金沢駅としては、百年に一度(自分の人生でも一度)あるかないかのチャンスで、この盛り上がり方は異常とも思えるほどで今までに経験したことがないことである。関係者はいろいろ工夫したことと思うが、是非成功させたいものと思う。