金沢の昔の小学校

 今回は、「暮らしの博物館」の建物の中で、「昔の小学校」というテーマで展示されていたので見に行った。

江戸末期から庶民の教育機関として「寺小屋」が広まっていて、とくに都市部では女子を含め就学率も結構高かったという。

寺小屋から明治初めの頃の使われた読本

金沢では幕末の１９６７（慶応3）年に、長瀬清太郎ら融資により、平民に子弟のための集学所が卯辰山に創設された。これが藩（のちの石川県）公認の、身分に関係なく入れる最初の公的な初等教育機関である。

その後、政府による１８７２（明治５）年の「学制」で近代学校制度が始まったが、金沢でも、子弟の教育の重要性を考えて詳細な規則を作り、金沢の町に６か所の小学所を設けた。

明治時代の「幼学綱要」（小学生の教科書の教え方の規則？）や「字彙・子集」（辞書）

明治時代の通知簿をよく見ると、基本的には今とそんなに変わらないような気がする。

大正・昭和初期のランドセルだが、花柄のついた立派なもので、上流階級のお嬢さんものか？

戦時中の教科書や携帯用の国旗などの展示（戦争に行く人を見送るときに振るためのもの）

昭和１６年には、「尋常小学校」から「国民学校初等科」に変わったという。その頃の夏服

戦後の教育は内容がらりと変わった。

昭和２０年代と４０年代の教科書

笛は私らが使ったものは木製っだったと思うが、展示物はもっと高級なもののようである。ハーモニカは小学生の頃よく吹いていた記憶がある。

昭和３０年代前半の「松ヶ枝小学校」の机といすが展示されていたが、まさしく私がいたころのもので、なんとなく記憶がよみがえる。