2021年1月10日日曜日

小松日用町 苔の里












山中温泉(2)芭蕉堂 医王寺の続きで、その後、粟津温泉に近い小松日用町にある「苔の里」に行った。ここの苔庭は、前から素晴らしいと聞いていたので、一度見たいものだと思っていた。入口には、受付の人はいなく「協力金」500円を払って入ってください」と描かれていた。




















入るとすぐに杉の木立や飛び石、池があったが、ここ「苔の里」は北陸の気候と山間の地形により、湿度が高く苔が生えやすい環境だという。そして杉の木立が地表の日照を穏やかにすることで、苔が育ちやすい。さらに住民が地表の落ち葉を取り除くことで、苔が枯れに長く育っとという。



















通路沿いの歩いていくと、両側に苔が生えている。「雪見灯篭」のような灯篭の大きな笠の上には、いっぱいの苔が生えていた。





























今は住んではいないような古い民家の裏の庭園だったと思われる所に、灯篭や大きな石が置かれ、ここも苔だらけだ。




















ここの苔を拡大してよく見ると、いくつかの形状のものがあるようだ。苔には多くの種類があるようで、よく分からない。



















さらに歩いていくと大通りに出て、向かいに「日用神社」の標柱と鳥居がある。その手前にある石橋も苔むしている。



















杉の木立の中にある参道を歩いていくと大きな灯篭が両側にあり、奥に小さな拝殿・本殿の建物があった。



















小川やピンクの花と調和した苔庭も見られる。




























日用の住民は、昭和50年代まで庭の落ち葉を日々の暮らしの燃料として使っていた。住民が落ち葉を集めることで、地表がきれいに保たれ、徐々に苔が広がっていったという。このような生活文化により、それぞれの家ごとに趣の異なる苔庭が作られていったという。多様な苔むす庭、銘木「日用杉」、トンボが飛び交う小川と田園、古民家という美しい日本文化を残し、全国農村景観百選にも選ばれている。



















今話題の「眞子内親王殿下」が「平成28年歌会始」で歌われた歌の石碑が建てられていた。ここへ訪れた時にずっと見入っていたというが、苔の美しさを歌われたのであろう。
「広がりし 苔の緑の やわらかく 人々のこめし 思ひ伝わる」




















「鹿威し」がある所にも苔でいっぱいだ。



















積まれた石垣に生えた苔も見ごたえがある。