2023年4月20日木曜日

勝興寺 瑞龍寺見学ツアー(1)勝興寺

今回は、私が定期的に聞いている市民講座「金沢学」の特別ツアーとして、高岡市にある国宝の「 勝興寺」と「瑞龍寺」の見学仲間とに参加した。参加者は180人と予想外に多く、新たに国宝になった寺院を見ようと5台のバスで高岡市に行った。そして、まず「勝興寺」を訪れた。

1998(平成10)年に本堂の保存修理に着手し、2020(令和2)年まで23年間かけて、重要文化財12棟すべての保存修理を行い、江戸時代の壮麗な伽藍が蘇った。その後、「本堂」と「大広間および式台」の2棟が国宝に指定された。私自身は、3年前に「勝興寺」に来ているが、まだ一部修理中であった。

まず「総門」から入って見える煌びやかな「唐門」は、京都興正寺から移築されたという檜皮葺の屋根を持つ。



















大勢の観光客が雨のため傘を立てていたので、本堂の建物がほとんど写せなかった。巨大な本堂はの建物は、国宝であり屋根は金沢城と同じく鉛瓦であるという。


















本堂内陣前の欄間には細かい彫刻がなされ、柱や梁も金箔が貼られている。



















黒の格子状の格天井に極彩色の詰組組物などが見られる。


















本堂北面の妻飾りは、細かい彫刻の牡丹に獅子である。
































土蔵造りで入母屋の置き屋根「宝蔵」、城郭の趣がある望楼型の「鼓堂」が見える。


















「式台門」は、薬医門形式で番所の唐破風屋根には、江戸時代のこけら葺きが残されている。


















台所の天井には、太い梁などが見られる。


















幕府の三間梁規制を順守していることを見せかける錣(しころ)葺きの建物の中には書院、奥書院、御内仏がある。この手前に「大広間」があり、その奥に上段の間の「奥広間」(国宝)がある。



















この文様の入った白い襖の「大広間」の奥にある上段の間の「奥座敷」(国宝)は、部屋全体が金箔貼りで、前回は見れなかったところだ。しかしカメラ禁止で撮ることはできなかった。貼られた金箔は、純金95%で、時間が経つと少し黒ずんでくるという。襖などに貼られた金箔の四角の大きさが分かった。
(東山茶屋街にある「黄金の蔵」は外面は、同じように12cm角の金箔の大きさが分かる)







3年前に撮ったもの










式台前で、資料に見入っている参加者


















「勝興寺」の3年前の私のブログ

「勝興寺」を出てバスの駐車場まで歩く途中にレトロな建物「高岡市伏木気象資料館」の建物があった。この旧伏木測候所は、1887(明治10)年に廻船問屋出身の藤井能三が、伏木港を大型汽船が接岸できる様に私費で建設した燈明台(灯台)の一室に全国初の私立測候所として設立されたものだという。このレトロな雰囲気が素晴らしい。