2023年4月11日火曜日

ポケモン 工芸展  国立工芸館(2)

 ポケモン 工芸展(1)の続きで、さらに作品を見る。




























林 茂樹の「月光Pokemon Edition」
ポケモンがトレーナを着たらどうかと純白のスーツを着せた。徹底的に磨き上げたピカピカの滑らかさと輝きが素晴らしい。
























田中信行の「無題」
漆黒の概念を通して、ポケモンの技「かげうち」を考え挑戦した。しかし影には実体はなく、一方工芸は実材研究の結晶ともいえる造形である。その間を橋渡したのは漆を見ることによる心理作用である。それが田中が追い続けた虚実に他ならない。
























池本一三の「冒険のはじまり」 ガラス
ここから始まる旅物語、絵のつなぎ目がたくみなので分かりづらい。線に見えてもすべての小さな点で、使ったいろは8色だけという。点と点が目の中でまざって、もっと多くの色に感じさせる。






































城間栄一に「琉球紅型着物(島ツナギ)」染物
南国の風で葉っぱが揺れ、ポケモンたちが風にのって登場している。部分的に色を濃くして飛び出す効果を狙っているという。





















坪島悠貴の「可変金物ココガラ/アーマーガア」
一つの中に二匹のポケモンがいる。パーツを動かすともう一つのポケモンに入れ替わるという。ココガラのお腹がひっくり返ってアーマーガアの羽となる。



















製品と一緒に下書きの絵が描かれている。



















池田晃将の「未知文黒御影茶器」
まるで「松田権六」風の重厚な作品で、黒漆に螺鈿などが散りばめられている。
























須藤玲子の「ピカチュウの森」





























須藤玲子の「ピカチュウの森」の制作過程の資料が展示されている。

田口義明の「乾漆蒔絵螺鈿蓋物(遊)」
水を入れる器の表面にポケモンが描かれているが、漆に青の金属や貝殻が使われている。

桑田卓郎の「カップ(ピカチュウ)」焼き物
薄いカップにとろりと垂れる金と銀の中にピカチュウがあふれ出ている。

館内の出口には次のグループが受付を行っていた。国立工芸館は、いつもより見学者が多かったが、伝統工芸だけでなくやはり若い人たちの人気のあるテーマで工芸を見せると、人が集まってきていることから、今後もだんだんとこのような作品が展示されることだろう。