13代藩主の能登巡見巡り(4)上時国家①の続きで、「上時国家」をさらに見る。「上段の間」、「下段の間」の縁側から庭園を見る。
木々の間にいろいろな形状の巨石があり、日差しの変化に微妙に関わりあうという。
これは客用の「湯殿」で、火を使わずお湯を運んで入れる湯殿風呂で、貴族の湯殿形式と同じである。桶の中の白い布は、身体が桶に触れないようにするためのもので、「風呂敷」の湯殿と言われる。
裏側の廊下から2階へ上がる「箱階段」がある。そこの2部屋の天井には「金唐革紙」が貼られている。革に絵模様ををプレスした西洋壁紙で、17世紀に伝来し明治初期に紙幣用厚紙を用いや物が考案され、ここのものはシンプルな模様に和室に調和する渋い色合いが特徴という。明治40年頃には洋館によく用いられたが、和室に用いた例は少ない珍しいものである。
茶の間の囲炉裏の前にも普段使われていた小物用品などが展示されている。
茶の間の障子戸の上の透かし彫り
土間の天井が高く、様々な高さの梯子が置いてある。また向こうには台所が見える。