2022年4月3日日曜日

尾崎神社(4)拝殿・幣殿、本殿②

 尾崎神社(3)拝殿・幣殿、本殿①の続きで、次に本殿を見る。

正面の扉は、拝殿のものとよく似ていて、両開きの桟唐戸で、三葉葵紋と唐草透かし彫りなど非常に華やかな意匠となっている。両側に朱色に黒い縦横格子の蔀戸が入っている。



本殿妻飾りには漆喰の上に2段の赤い垂木や蛇腹支輪があり、寛永期のものと思われる。


















本殿正面の柱に木鼻「唐獅子」と「獏」そして柱には青の文様に金の「葵の紋」




















本殿正面左上の細かい組み物






















本殿前の「狛犬」は創建当初のものと推測される。拝殿前のものとは違う。

























本殿前の左右に神を守る者として安置されている随神像



















本殿の扉から白い布地に赤い紐が掛かった幕をくぐって中に入る。

















本殿外陣内部の上部には、目を見張るような華麗な色彩の組物や蟇股、長押などが見られた。



















蟇股「杜若」の下の緑の長押に打たれた「内法長押花熨斗型釘隠」は大型のもので、二条城のに二丸御殿などと共通する非常に格式の高いものだという。



















蟇股「樹木に鷹」



















本殿の内外陣の蟇股の配置図で、「鷹と花」を模ったものが多い。
























柱は「柱金襴巻彩色」も見ごたえのある極彩色が使われている。これらは祭神を荘厳にするだけでなく、参拝者の目を意識しているという。
























現在見られる彩色のほとんどは再建当時のものだという。下地塗りは白色絵具で、上塗り絵具は、天然岩緑青や朱(水銀朱)、黄土、金泥など十数種類の絵具が使われているという。
























本殿外陣、拝殿・幣殿の格天井に打たれた三葉葵の紋の作り方によって、4つの職人グループが分担したとみられる。①・は京都の職人、③・④は藩内の職人と推定されるという。






「パンフレット」より














本殿の縁を支える雲形の持ち送りの腰組は、他の建物では見れない金澤東照宮独特の優れた造形であるという。








「パンフレット」より