2022年3月18日金曜日

金沢蓄音器館(2)

金沢蓄音機館(1)の続くで、さらに館内を見学する。
17代前田家当主の「前田利建」氏は蓄音機に非常に興味を持っていたらしく「電蓄回顧録」が展示されていた。多くの種類の蓄電器関連のものを購入したり修理していたことから、よっぽど趣味として凝っていたのだろうか。

























この立派な電気式の蓄電器は前田利建氏が所有していたものである。











館内の2階には、歴代の手回しばかりの有名な蓄音機が7,8台並べられていて、ここで当時のレコードと当時の蓄音機で、その音色を聞き比べる催しをやっていた。蓄音機やレコードなど説明員がいてその特徴を分かりやすく聞くことができた。その音色はさまざまであるが、どれもよい音色に聞こえ、説明員からどれがよいかといわれてもよく分からなかった。

蓄音機は雑音が聞こえるが、演奏者が目の前にいるような臨場感とぬくもりが感じられ、今のCDとは違う懐かしさが感じられる。

















これはエジソンは蓄音機を発明したころのもので、レコードといっても平円盤型ではなく筒状のものだが、それなりによい音色が聞こえた。



















「蓄音機の王様」と呼ばれる、アメリカの会社ビクターが1925年頃に発売したという「ビクトローラ・クレンデサ」は、非常に高価で飾りがついた棚のようで、中には大型スピーカーが入っていて音質がよく、オーケストラ演奏にぴったりという。























こちらはスピーカ部分がラッパ型の木製で、扉を開くと出てくる。




















こちらの大きなスピーカは新聞紙を何枚も張りつけて、1年半も作成に費やしたというものである。こちらもよい音色を聞かせてくれた。一つはイギリスで作られたものだが、こちらのスピーカは金沢の人が1年半かかって作ったという。



















レコードは当初SP(スタンダード・プレーイング)といって、大きさは直径12.5~30cm、78回転盤で、片面約4分間再生できたという。特定の昆虫の分泌物で作られ、割れやすかったという。
1948年に片面20分以上再生でき、丈夫な塩化ビニール製のLP(ロングプレーイング)レコード(直径30cm盤 33 1/3回転)が登場した。



















「金沢蓄音機館」の概要説明のポスターが貼られていた。



















蓄音器関連の年表が載っていた。エジソンが発明してから145年経つが、その後さまざまな蓄音機が進化して出てきた。私ら世代も20代のころは、競って部屋に置いたものだ。しかしCDが出て、さらに今はダウンロードして曲が手に入るようになって、歩きながらスマホなどで聞けるようになり、すっかり変わってしまったようだ。



















レコード盤といえば「平円盤」や「円盤型」であるが、蓄音機が発明された当初は、シリンダー型になっていて、蠟やセルロイドなどで作られていたという。



















「バレルピアノ」は、オルゴールのようなもので、おおきなシリンダを回転させて、表面の角でハンマをはじいて音色出すものである。