前回の「大雪後の長町武家屋敷跡の風景」の途中で見た「精霊病院修道院聖堂」は、最近改修されたので、久しぶりに中に入った。
この聖堂は、スイス人建築家マックス・ヒンテルの設計によるもので、1931(昭和6)年に竣工している。大正末期から昭和初期に札幌に滞在し、のちの横浜に移ってからも設計活動を行っている。15年間に日本にあって、カトリック関係の教会などを数多く手がけてた人である。
この建物は木造平屋建てで、基部は塔とし上部に十字架を持ったチロル風の鐘楼で、尖塔型の屋根を架けて、建物のアクセントとなっている。
横壁の上部の丸窓にはステンドグラスが入っており、下部はアーチ状になっており群青色と金色が塗られ、さらには柱には黒漆喰が塗られ、金沢の伝統工芸が所々に使われている。西洋の感性と日本、とくに金沢の感性が調和したユニークな教会である。
(以前夏に撮った写真)
中央の十字架は、昭和14年 獅子頭を彫る古瀬信一氏の作だという。
左側にはキリスト像(?)とステンドグラス窓