今回は、尾張町にある「 金沢蓄音器館」に久しぶりに行ってきた。ここはレンガ風の建物で、向かいにある昭和初期の近代建築で有名な「三田商店」と同じで、角に玄関がある洒落た建物である。
ここには、蓄音機が600台やLPレコード約3万枚を所蔵していて、普段は150台展示しているという。初代館長の八日市屋浩志さんが、戦前から蓄音機店を営んでいた。1975年ごろ捨てられた手回し式の蓄音機を見て、心を痛めて集めて直したのが始まりで、その後に次々と集めるうちに蓄音機が540台、レコードが2万枚になり、それらを市に提供し2001年に金沢蓄音器館が開館したという。「蓄音機」をわざわざ「蓄音器」にしたのは、蓄音機を単なる機械でなく、楽器あるいは工芸とみなす、創立者八日市屋浩志のこだわりだろうという。
音の出る仕組みをわかりやすく描かれていた。
ターンテーブルを回すのに、電気のない時代は「ゼンマイ」を使っていた。私らの子供時代の動く玩具はほとんど「ゼンマイ」式だったろう。あのねじを回して「ゼンマイ」のエネルギーを蓄えてから動かしていたのが懐かしく思う。
1930(昭和5)年、アメリカ「コロンビア」製の卓上型蓄音機