能美市巡り(1)能美ふるさとミュージアム①の続きで、さらに館内を見学した。
平安時代の823(弘仁14)年に、加賀の国が誕生した。それまで越前の国守であった紀貫之の朝廷への申し立てにより、越前から加賀の国を分国した。その理由として越前国守から遠く、巡検ができないことなどがあげられている。
「能美」と描かれた墨書土器(復元)
能美市は、山から海まで続き美しい自然な場所がいくつかあり、この自然を紹介しているコーナーがあった。
「手取川」、「灯台笹湿地」、「鰐淵」、「ハマナス群落」、「七つ滝」の5つがおすすめの自然スポットとして紹介されている。そのうちのいくつかは訪れたので後日紹介する。
下図の「鰐淵」は、コバルトブルーの神秘的な池だという。
続いて、この辺りの大きな農家の居間が再現されていた。中央に囲炉裏があり、家族団らんの場所だろう。床も、戸も濃い茶色の木造である。また、荒縄で作られた円筒状のものは物入か?これらは自分たちで作ったようだ。大正時代から昭和前期の部屋の様子である。
昔懐かしい「ぼっとん便所」は、床下にうんちやおしっこをためるトイレがあり、それを肥料として使っていた。少なくなったら町へ行ってうんちなどをもらい、代わりにお米や野菜などと交換し、これを大八車で運んでいた。その昔は、トイレットペーパの代わりにフキの葉などを使っていたという。
手取川の堤防付近には「よし」という植物が多く生育していて、これで夏の日よけとして使う「よしず」や「すだれ」が作られた。金沢の町中の古い家などにもよく見られる。