今回は、息子、孫などと一緒に金沢駅へ「花嫁のれん」号を見に行った。(残念ながらまだ乗る予定はないが)午前10時15分発ということで、40分くらい前にホームに着たらまだ誰もいなかった。
2両だけだということで4番ホームの能登方向の前の方に止まると聞いたので、そちらへ行き待つことにした。
ホームの壁には、金沢の伝統工芸の加賀水引をモチーフにしたロゴマークが描かれていが、花嫁のれんをくぐる神聖で幸せな気持ちを再現しているという。
ホームに花嫁のれんが掛けられていたが、ちょうど今日結婚式を迎える本物の花嫁さんがくぐるのを見ることができた。こののれんは婚礼当日、婚家の仏間の入口に掛けられ、花嫁はそれをくぐって「仏壇参り」をした後、結婚式に臨むという風習がある。
これからこの列車に乗って、七尾か和倉温泉で結婚式があるのであろうか?
発車時刻13分前に、お待ちかねの「花嫁のれん」号が入ってきた。多くの人がカメラを構えて見ていた。
伝統工芸の「輪島塗」をモチーフとした赤と黒が基調で、「加賀友禅」の着物の絵柄の花や蝶がちるばめられていた。何とも豪華絢爛の列車である。
車内の1号車と2号車の間のデッキ部分の壁やドアには金箔が全面に張り詰められ、花柄の模様があしらわれていた。
2号車の車内は、洒落た形状の赤い椅子で、車両の両端にテーブル席と中央の席は窓側に向けられ、車窓の景色をゆっくり眺めるようになっている。またその向かいにはイベントスペースがあったが、ここでいろいろな催し物をするのであろう。
1号車は八つの個室に分かれていて、「梅花の間」や「撫子の間」など名前がつけられ、2~4人がけのテーブル席になっている。仕切りの金色の壁には、やはり花柄が描かれていた。
通路はゆったり曲がりくねっていて、揺れてもあるいは足の悪い人でも摑まりやすいように丸い棒が並べられていた。
1号車と2号車の間のスペースに金色のカウンターがあったが、ここでお客さんから要望があった飲み物や食べ物が用意されるのであろう。どんなメニューがあるのであろうか?
和装した二人のアテンダントが乗り込んでいて、お客さんに最高の「おもてなし」をしてくれる。(和倉温泉の加賀屋で研修を受けたと聞いたことがあるが)
そして10分足らずで和倉温泉に向かって走り去った。止まっている間に列車の外装、内装、それに花嫁のれんを背景に、アテンダントと一緒に、そして電車を背景に家族との記念写真を撮ったので結構忙しかった。北陸新幹線の開通をチャンスとして、この列車を走らせることになったが、能登観光の起爆剤として多くの人に来てもらいたいものだ。