前回の続きで、「耕雲庵」の後方の道を歩くと「鈴木大拙館」につながっている。その道の入口に高嶺譲吉が100年前にアメリカのワシントンに送った桜の木が里帰りして植えられていた。
また、小学校の頃によく通った「本多町プール」の跡地は広い駐車場に変わっていた。
少し歩くと庭園の「松風閣」に出る。ここは「MRO 北陸放送」の建物の裏になる。
「松風閣」は加賀八家の本多家の庭園で、大きな石の前に広がる池は「霞が池」で、その中にある島は「蓬莱島」といい、兼六園の池と島と同じ名前である。
「蓬莱島」の十一石塔あたりは紅葉したときが非常に見ごたえがあるという。
この辺は裏に本多の森もありうっそうとしているので、今でもムササビやタヌキが住んでいるという。
この横に2年前にできた「鈴木大拙館」がある。鈴木大拙は禅を世界に紹介した仏教哲学者で郷土の偉人の一人である。
この建物の設計者の谷口吉生(よしお)氏は、父が文化勲章を受けた谷口吉郎氏で、大拙と親交があったという。
「展示空間」には、わずかの書物、写真、掛け軸があるだけで、詳細なことはパソコンで見るようになっている。掛け軸にあった「書」は面白い形が描いてあったが、なにを意味しているかよく分からなかった。
また、活躍していた様子が写真の映像で見ることができた。
「学習空間」には大拙に関する英語や日本語の書物と、大拙に関する講座の映像等が見れるタブレット端末があった。以前に大拙のある講座を聞いたが内容がよく分からなかった。ただ、どんな人だったのか、どんな考えの人だったか非常に興味を持っている。一度ここへゆっくり来て、鈴木大拙について知り、学びそして考えたいものである。
「思索空間」には水面の中に白い四角の建物は非常にシンプルなものだ。何人かのひとが建物の中に座っていて物思いにふけっているようであった。
ここは単に物を鑑賞する場でなく、訪問者が自由で自然な心で大拙と出会うことにより、そこから得た感動や心の思索につなげていくことを基本方針としているとのことである。
今回の(1)、(2)の散歩時間 3時間10分 7200歩でした。
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