2013年10月2日水曜日

西田家庭園(玉泉園)、加賀友禅伝統産業会館

今回は小将町にある西田家庭園(玉泉園)を見に行った。




















兼六坂の下の方にある古めかしい黒い塀の中に何があるのか、以前から一度は見たいと思っていた。
この玉泉園は代々加賀藩の馬廻組などを勤めていた脇田家の敷地で、明治8年に西田家が入手し、その後西田家保存会の管理となったものである。
脇田家の初代直賢(なおかた)は、秀吉が朝鮮を攻めたときに宇喜多秀家が日本に連れてきて、その後、豪姫が金沢に連れてきて、2代前田利長の夫人の玉泉院に育てられたという。それでここを玉泉園と呼んでいるらしい。
山畔崖地を利用した上下二段式の池泉回遊式庭園で兼六園の霞が池から水を引いている。




















庭には直賢がキリシタンであった名残の隠れ切支丹灯篭や手水鉢などがあった。








































上下の池の間にはいくつの小さな滝があり、上のほうの滝の両側に大きな石が組んであった。




















崖地の上には茶室の「さい雪亭」とその露地があり、古風で雅な感じを出している。「さい雪亭」の名前は加賀藩に仕えた儒学者の木下順庵が詠んだ詩からとったという。







こういう庭はやはり新緑の頃か紅葉のころの来るのが一番であろう。
次に玉泉園の隣にある「加賀友禅伝統産業会館」に入った。




















加賀友禅は居間から500年前に、この地区独特の技法であった無地染めの「梅染」にさかのぼるが、400年ほど前に京都の絵師の「宮崎友禅斎」が金沢の御用紺屋の「太郎田屋」で斬新なデザインの模様染めを創業したのが始まりといわれる。
落ち着きのある写実的な草花模様を中心とした絵画的な柄が特徴で、仕上げに金箔や絞り、刺繍等の技法を用いないことも京友禅と異なるところだという。




















1階は友禅の展示コーナであったが、カメラ禁止だったので紹介できないのは残念である。どういう工程で加賀友禅ができるかがわかり、「糊置き」という作業でマスキングをすることを知った。
また、絵師の実演コーナがあり筆さばきを見ることができた。
地下1階は友禅グッズコーナがあり、ハンカチや衣類等を販売していた。




















また、手書き体験コーナがあり、多くの人が自作の友禅のハンカチに挑戦していた。




















友禅のきものの着用体験コーナもあり、これを着て近くの兼六園を闊歩することができるという女性にとっては憧れのことであろう。

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