2013年10月18日金曜日

玉川図書館・近世資料館

今回は、玉川町にある玉川図書館・近世資料館に行ってきた。
近世資料館は加賀藩、前田家、城下町金沢など、金沢の歴史をたどる貴重な史料の収集、保存などを行っているところである。
この近世資料館の建物は「金沢煙草製造所」だったもので、赤レンガ造りの洒落た建物だ。





















ここで「金沢の町役人」というテーマで展示してあるものを見てきた。




















金沢の町政は武士と町人の役人によって行われていた。決められた日に町会所いう役所に出勤して仕事をしていたという。
町会所の中の絵図を見るとかなりの部屋数があるので、相当大きいものであったのであろう。




















その他、本町、地子町、相対請地、社寺門前地が色分けされた金沢町地図や町年寄の名前や仕事内容を書いた史料などが展示されていた。

この町会所は現在の北國銀行本店の裏の通りの西町藪の内通り付近にあったらしい。私が小学校のころには付近に銭湯があった。またその頃ここの通りの前で私も含めて多くの子供たちがペッタ(メンコ)をして遊んでいたのを覚えている。江戸時代の地図を見ると、通りの向かいには西内惣構堀があり、用水が流れていて、近江町方向に流れていたことが分かる。




















近世資料館の隣には玉川図書館の建物がある。この建物の設計者は、前回の鈴木大拙館で説明したが、金沢出身の建築家で日本モダニズム建築家の父といわれる谷口吉郎・吉生父子の合作である。
玄関入口のシルバーの円筒が面白い。




















家から近い泉野図書館ができる以前にはここをよく利用した。最近は無線LANも利用可能で、自分のパソコンを持っていけばインターネットもできるらしい。この日も多くの人が来ていて本や新聞を見ていた。




















図書館の隣には玉川公園があるが、整備工事のため中には入ることができなかった。新幹線が来るまでには立派な公園ができるのであろう。








































この敷地は藩政時代には加賀八家のひとつの長家の上屋敷があったところだ。初代の連龍(つらたつ)は前田利家が能登一国を治めたとき与力となって活躍し、律儀の人柄であったことから利家から信頼されていたという。9代連弘(つらひろ)は幕末に黒羽織党(くろばおりとう)という改革派のリーダーであった。


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