2021年11月18日木曜日

手取ジオパーク巡り(1)弘法池 手取渓谷

今回は、石川県生涯学習センターの現地講座ということで「 手取ジオパーク」を巡った。集合場所は「道の駅 めぐみ白山」で、そこからバスで手取川周辺を数か所回り、講師がいろいろと解説してくれるということだ。

「道の駅 めぐみ白山」からは、昨日初冠雪した「白山」がきれいに見えた。また、近くにはコスモスが咲き乱れていた。(10月22日)


































鶴来を超えて、「黄門橋」付近に「弘法池」がある。ここの昔話に、立ち寄った僧がのどが渇いたので立ち寄った老婆ににも水を欲しいと依頼したら、険しい崖を降りて手取川まで水を汲んできて、この僧に差し出した。ありがたいと感謝しながら、、周りを見渡し錫杖を使いグルグル地面を掘ると、冷たく清らかな水が滾々と湧き出てきた。僧は名前も名乗らず立ち去ったが、老婆から聞いた村人は錫杖から「空海」と信じ、いつしか「弘法池」と呼ぶようになったという。弘法のおくり名をみだりに使うのはおこがましいと地名を「釜清水」となったという。
























全国的にもめずらしい甌穴(おうけつ)の湧水で市指定の天然記念物となっている。白山の火山活動による流紋岩質岩盤が手取川の浸食により形成された直径75㎝、深さ2mの甌穴から湧き出しており、1年を通じて1日の湧水が30m2という。日本の名水百選になっている。すぐ横に蛇口があり、多くの人がそこへ水を汲みに来ている。






































「黄門橋」から「手取渓谷」を見る。何度か来ているが、いつ来てもこの渓谷は見ごたえがある。






















































「黄門橋」の一つ上流の「不老橋」の上から上流側の眼下の景色で、大きな岩が所々にあり、その岩は穴が開いていたり、穴に入った石が水の流れで回転することによってできた、さらに大きな甌穴(ポットホール)のいろいろな形状のものが見られる。両側からは滝が流れていて見ごたえがある。



















橋の下流側も、さらに深く切り込まれ、両側の岩が高くなっており、荒々しい峡谷が見られる。
























下流側には「夫婦岩」という二つ並んだ奇岩もある。そのうちの一つはめがね岩と呼ばれ、浸食によって柱状の岩の根元に穴が開きめがね状となっている。














「渓谷」といえば一般的には、山と山との間の傾斜地にできるが、ここは日本でも珍しい平地にある。手取川による下方浸食によってできた「手取渓谷」は「対山橋」から「黄門橋」まで約8kmに渡り20~30mの絶壁が続く。初夏の新緑、秋の紅葉の時は白山の眺望と相まって素晴らしい景色となる。