京都ドライブ(4)のつづきで、その後、京都の花街の一つである「祇園」にある「花見小路」に行った。ここは、京都にある伝統的建造物保存地区で、金沢の茶屋街とどう違うのか見たいと思い来た。「花見小路」はちょうど昼時でもあり、多くの人でにぎわっていた。
茶屋街の1階には、格子戸の前に木の柵や犬矢来などが付いていた。2階には縁を張り出して「すだれ」が掛かっているところが多くあった。建物は黒っぽい色や焦げ茶色などののものが多かった。「一見さんお断り」の敷居の高い本物のお茶屋からお茶屋を改装したカフェやレストランなどが混在しているのは同じだが、金沢の今の茶屋街とは随分違うなあという雰囲気だった。
茶屋の玄関には赤い提灯や玄関の上に飾られた守り神(?)の他に、店の名前入りの看板の横に舞子さんか芸妓さんの名札が掛かっていた。夜ともなれば、提灯や店の明かりがともり、がらりと雰囲気が変わるのであろう。
店と店の間には非常に細い道があり、裏側にも茶屋が並んでいた。花街には、こういう細い道が入り乱れてある。
この「花見小路」の中にある和食の店「きらら」に入った。京都の農家さんが育てたという「京野菜」や旬の鮮魚を出してくれるという店である。
ランチとしてはちょっと張り込んで頼んだら、天ぷらや刺身ほか多くの料理が付いてきて、おいしくいただいたが、食べ終えたときは満腹になった。マスターにいろいろ話を聞いていたら、「舞子さんに会いたいのですか?」と言われてしまった。
花見小路の奥に「祇園甲部歌舞練場」というレトロな建物がある。100年にわたり「京をどり」を上演されている歴史と伝統に培われた芸能文化の殿堂であるという。
その横にあった建物の中に入ると、京都の花街の説明コーナーがあり、現在でもやっている五つの花街の「歌舞会」の紹介がなされていた。「祇園」のほかに「宮川町」、「先斗町」、「上七軒」がある。江戸時代にはもっと多くあり、芸妓さんの人数も多かったという。
また、舞妓さんの身に着ける「花簪」(はなかんざし)や髪型、あるいは扇子、櫛、小物入れなどが飾られていたが、きらびやかなものばかりで一体どんな高級な材料で作られているのであろうか?