2014年11月16日日曜日

西茶屋街 華の宿

以前、西茶屋街へ行った時にコーヒーを飲みたいと思い入ったら「午前中で終わった」とそっけなく断れた茶屋の「華の宿」に今回は入ることができ、部屋の中を見ることができた。




















ここの主人はすぐに2階の部屋を見せてくれた。まず最高のおもてなしの人への「群青の間」には美しい「花車」の絵をあしらった加賀友禅の「花のれん」と狩野宗益作の絵を描いた掛け軸があった。




















また、美しい輪島塗のテーブルに向かい側にはバラやアヤメをなどをあしらった金屏風に三味線と鼓が置かれていた。この豪華なテーブルにお客さんが座り、豪華な金屏風の前で芸妓が舞を見せるのだろうか。








































その隣には紅殻色と緑色の壁の部屋があり、輪島塗のテーブルの前の床の間に鹿の角と思われるものが付いている珍しい冑が置いてあった。その横の緑色の壁は茶屋の部屋では始めて見た。





















その隣はやはり「紅殻色の間」であり、同じ輪島塗のテーブルの前にはきれいな九谷焼のお皿と山中漆器のお椀が並べられていた。





















そしてその横に「安宅の関」の弁慶と守護の富樫氏を描いた金屏風があった。



























見るもの全てが「加賀の伝統工芸品」の粋を極めたもので、よこぞここまで集めたと思う。
たまに夜にこの部屋を使って、「芸妓の舞」や「お座敷遊び」を体験するイベントをやっている様子の写真が飾られていた。




















1階の休憩所でコーヒをいただきながら奥を見ると、洒落た「坪庭」があり、その奥の部屋から灯りが見えた。




















コーヒーを飲みながら、ここのご主人にいろいろ話をしてもらった。、この建物は「にし」の茶屋街ができた当時からのもので、ご主人が20年ほど前に買いとって人に見せられるように改修したという。現在は家庭の事情で午前中だけ営業しているが、来月からは午後の3時半ごろまで営業するという。ご主人は横山町に住んでいて、ここまで通っていると言っていた。
これだけの、すばらしい部屋と伝統工芸の備品を持っているのだから、もっとうまく宣伝すれば多くの観光客を呼べるはずだ。
「ひがし」に比べて「にし」はまだ観光客が少なく寂れている感じがするが、「華の宿」が先導してぜひ観光客が多く来るように変えていってもらいたいものである。
そういえば、今年の11月末にこの西茶屋街にスペイン王室御用達の高級チョコの店が趣のある茶屋の建物を利用して出店すると聞いた。まだ他に2,3の店が出店する話があるらしい。
ちょうど私とご主人と話している時に、ここの町会の役員らしい人が来てその辺りの話をするようだったので遠慮して私は店を出た。ようやく「にし」も動き出すのであろうか?面白くなりそうだ。



















ちなみに、ここのコーヒーは300円、抹茶(菓子付き)500円と、他に比べて安い。