玄関前の土塀には「薦がけ」されており、屋敷もアズマダチの典型的な武家屋敷である。「登録有形文化財」も銘鈑が貼られていた。
実は以前にも時間の合間に、ここに入り女主人と話しをしたことがある。私より3歳下で、小・中学校が同じであり、昔話に花を咲かせたことを思い出し、今回は仲間と一緒の来た。
ここでは、九谷焼の絵付けの体験や見学などもできるという。そして販売もしているという。
縁側にも古い棚の上に多くの九谷焼の作品が並んでいた。
風情のある庭があり、大きな松の木に周りにくねくねに曲がった枝が絡んでおり、灯篭、飛び石、石組みなども見れた。
お座敷には、仏壇と床の間に鶴の掛け軸が掛かっており、床の間の横の上下に小さな棚の襖が金色であり、障子の模様も洒落ていた。畳の真ん中の板敷きの所は「ふまんといてね」と金沢弁で描かれていたが、ここに炉が切ってあり、たまにここに茶釜を置いて茶会もやるらしい。
前庭には、笠に苔が生えているいろいろな形の灯篭があった。
ここにあった手水鉢に彫られた棒状の形がいろいろあるが、すべて4本である。兼六園の内橋亭前にある方形手水鉢に彫られたものはすべて5本だったが、これらは何か関係があるのか?
ここのシンボルの木の「ひょんの木」はかなりの古木で、マンサク科の常緑高木である。この木にアブラムシが寄生して葉に大きな虫こぶを作り、子供がこれを笛にして遊ぶので、方言で「ひょんの木」という。
今回も時間がなく「工房の部屋」を見ることができなかったが、また改めて訪れたい。