ここは1971(昭和46)年に中央通が開通し、片町側のヤングの町の「竪町商店街」と古い商店街が並ぶ「新竪町商店街」に分断された。
この商店街の入口の大通りに面して建っているのは、明治42年創業の肉屋の「天狗中田本店」である。近江町市場の中にも2軒の店を出している金沢の中でも老舗の大きな肉屋である。
店の前に大きな木が2本あったが、この辺に「広見」があった名残の木であるという立て札があった。
店の横には家の人が住んでいると思われる古い立派な家があった。
新竪町商店街は、金沢でもこんなに多く骨董品、古美術品が点在しているところは他になく、「骨董通り」ともいわれている。また、小物、雑貨店やカフェなどもある。
「ゑびす屋」は閉まっていたが、その隣の「古器観」には骨董品が所狭しと置いてあり、店内を見て歩くのもぶっつからないように注意して歩かなけらばならないほどだった。好きな人はこういう所をゆっくり見て掘り出し物を探すのも楽しいだろう。
向かい側には「相沢昆布店」があり、昆布を専門に扱って販売している店だが、最近ではこういう店も珍しいのではと思う。そういえば、中学生のときクラスメートに、今は中央小学校(そのころは確か倉庫精錬の工場だったと思うが)の横にあった昆布屋の息子がいたのを覚えている。
「VerMeer」は欧州のガラスのアンティークの店で、ビールやワインのグラスに使いたいようなものが並んでいた。
少し歩くと、店の前にきれいな「万年筆」や「ボールペン」が並んでいる店があり、「万年筆」専門店と書いてあった。今どき「万年筆」とは珍しい。中学、高校生の頃、結構持っている人がいて、金ペンの14Kや18Kを持っている者もいた。
次に、ここで90年という古道具、古美術の「可斗」では、ひときわ目立つ小さな引き出しの付いた箱があった。螺鈿で模様をつけた非常にレトロな小物入れで、こういうものを家で飾りたいなと思った。
また、店に多くの人が入っていたのは高級革の靴やバンドなどを売っている「KOKON」で、オーダメイドで手作りで靴を作っているという。自分の足にぴったり合ったものをほしいということで、靴にこだわる人も多いと思うが、店主がお客さんと忙しそうに応対していた。艶光りした、いい色の高級そうな靴が並んでいた。
さらに奥に歩いていくと「長久洞」という店もあった。店の前には高そうな壺などが並べられていた。
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