東山は京都になぞられた卯辰山の別名である。
金沢らしい場所として、東山は、今、金沢でも最も熱いところだという。
「ひがし」の廓として、現在地にできたのは、文政8年(1820)というから
もう200年近くになる。金沢の三つの茶屋街の中でも一番格式が高い
といわれている。
紅殻格子の連なる茶屋街は、商家や職人の家の様子とは一味違い、
その家並みは見事で、廓としての独特な雰囲気を持っている。
江戸時代の茶屋街を描いた絵があった。
東山のメインストリートの入口にあるレトロな洋館の建物は「自由軒」という
レストランである。
以前、ここでオムライスを食べたことがあるが、なんとも懐かしい味であった。
他に「カツカレー」、「ビーフシチュー」、「昔ながらのカツ丼」などがある。
「自由軒」の斜め向かいに「旧木町」の標柱があるが、藩政期時代にはここに
木材問屋が集まっていたからこの名が付いたという。
続いて細い道に入ると、「武右衛門」という蕎麦屋の店がある。
昼食として、ここの店に入った。
店内はジャズの音楽が聞こえ、夜はバーとなる粋な店だ。
天ぷらそばを食べたが、塩が添えられていて、塩だけをそばにつけて食べても
おいしかった。
ここは空き家となった伝統的な茶屋建築を改造した店で、まきストーブが置いてあり、
天井には扇風機が回っていた。
さらに少し歩くと「ゴーシュ」という店があるが、ここは昼はケーキやコーヒーを
飲ませる店だが、夜はやはりバーになるらしい。
今後、ますます観光客相手のこのような夜もやっている店が多くなるだろう。
この付近は、道が大変細く、人とすれ違うのも、少しよけなければならない。
そういえば中学生の頃だったか、自転車で来たことがあり、友達について
走ったが、しっかり付いていないとクランクで見失ってしまうくらいの細い道だ。
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