2023年5月20日土曜日

13代藩主の能登巡見巡り(10)岡部家②

 13代藩主の能登巡見巡り(9)岡部家①の続きで、さらに岡部家の内部を見る。

下写真の部屋からは「奥座敷」が見える。



















藩主など貴人が通る「式台の間」の上には、「武者隠し」の小さな部屋がある。


















13代藩主斉泰が能登巡見の際に「岡部家」に本陣として泊まった時に使われたのは「奥座敷」の部屋である。大きな座布団や桐工芸の火鉢、ひじ掛けなどが置かれていた。また、床の間には、「岡部七左右衛門画像絹本着色」の掛け軸が掲げられている。

藩主が来るということで、村人には「諸事心得御触書」が出されている。例えば「巡見使の訪れる日には、農業緒稼を中止し、村役人方で巡見使を迎えるべく手伝いをすること」や「巡見使が家の前を通る時には、家主は袴を着け、箒をそばにおいて平伏すること」など9項目の触を出している。



















左側には、前田家から拝領したという珍しい矢でできた「矢屏風」が置かれていた。


















この「奥座敷」からは、「能登の駒造」という庭師が作った池泉回遊式の庭園が見える。


















池の周辺には灯篭や石が配置されている。
























面白い形の自然石がそのまま載ったお化け灯篭


















池に架かった飛び石と小さな石橋


















主屋の裏は崖になっていて、鬱蒼とした森となっている。周辺の山はすべて岡部家のものだったという。
























2代前田利長や3代前田利常直筆の古文書が展示されている。


















岡部家の近くにある「宝達山」は、1500年代にはよく金が出てきたといわれている。今も当時の坑道の入口だけが残っているという。その宝達山の金山に関する古文書
























右端のものは、珠姫が愛用した葵紋入り蒔絵御膳


















敷地内には、道具蔵、米蔵など四つの蔵と納屋が1棟ある。


















「山岡鉄舟」が永光寺の本堂の襖に大書した筆が展示されていた。