山中温泉街に沿って流れる美しい渓谷「鶴仙渓」は、約1.3kmにわたる遊歩道もあり、美しい景観を眺めながら歩くことができる。ちょうど新緑の光景が素晴らしく見ごたえがある。
「こおろぎ橋」は昨年に建て架けられ、総ヒノキ造りの木造橋で「鶴仙渓」のシンボルともなっている橋である。昭和53年にはドラマ「こおろぎ橋」の舞台となったことで有名になった所である。
橋の中央から上流側を見ると、昨日からの雨で大量の水がながれているので、流れが早い所は霧が上がって向こう側が見えなくなっていた。
橋の真下は、川幅が非常に狭いが、川底はV字状でかなり深くなっているのだろう。
橋の袂に俳句などが刻まれた石碑が立っている。
遊歩道はきれいに整備されていて、片側は川で、反対側は土や岩の崖になっている。杉の木立の間の風光明媚な景色を見ながらゆっくり歩くと気分がよぅなるところだ。
この季節は雨が多いので、特に苔が両側に生えきれいな緑色をしていた。岩肌や並べられた石にも苔が生えていた。
途中には橋もかかっており、橋の手摺にも苔が生え、これもまた見ごたえがある。
また、東屋もあるので疲れたら一服できる。
遊歩道を歩きながら、所々で川を見ると流れが早い。
この石かどうかわからないが「石采巌」と呼ばれる石は、中国金陵の辺りに泊舟の小馬頭にして付近の景色采石江辺りに似ていることによって名付けられたものと案内板に描かれていた。
この日にはなかったが、後日この辺りに川床で一服する場所が作られ、観光客が素晴らしい景色のせせらぎを眺めている様子が新聞に掲載されていた。
さらに遊歩道を歩いていくと川の両側の新緑の中に「あやとり橋」が見えた。
「あやとり橋」は紫っぽい鉄製の奇妙な形(昔遊んだあやとりのような形)をした橋である。
大きくひねられている橋
「あやとり橋」の上から見た川の様子