日光 那須ドライブ(3)日光東照宮②の続きで、その後、日光東照宮の一番の見どころである「陽明門」に行った。陽明門の建築は「楼門」と呼ばれる高さ11.2mの2階建ての門で、入母屋造り屋根は銅瓦葺で黒漆が塗られている。屋根の上には鬼瓦が取り付けられ、悪いものが入って来ないようにらみを利かせている。
約380年前に造られた壮麗な門は「平成の大修理」が終わって2017年に姿を現した。500体を超える彫刻と、鮮やかな彩色が見事なので、一日中見ていても飽きないことから「日暮門」ともよばれている。どこかの橋と同じ呼び方だ。上方の青い勅額は後水尾天皇御真筆によるもので、表面は「東証大権現」裏面に「元和3年3月28日」の刻銘があるという。「東証大権現」は、徳川家康が神様になったときに御神号であるという。
中国の政治家や仙人などが門の周りに多くの人々が彫刻されている。正面には君子の四芸である琴棋書画などの儒教的な主題の彫刻が並んでいるという。その上の緑色が入った「唐獅子」はライオンをモデルに想像で造られた霊獣で、一体ごとに口の開け方が違う。百獣の王の「唐獅子」の両側には、百花の王の「牡丹」が配置されている。
陽明門の左右に鎮座する隋身像は門番として安置されている。徳川家の葵紋でなく、木瓜(もっこう)という家紋であるが、徳川家の相談役の天海大僧正=明智光秀との説もある。
空を飛ぶ白い体に金色の髪と爪がかがやく「目貫の龍」とその上の欄間には野鳥と草木の彫刻がなされている。
柱や梁の紋様も素晴らしい。また、地震の揺れや衝撃を吸収・分散するべく、積み木を縦横に組み合わせたような「斗きょう組み」で、黒漆に金箔が付いて豪華な雰囲気に見えすばらしい。柱の上には白く胡粉を塗った唐獅子の上半身像が取り付けられている。これも様々な姿の唐獅子である。
「陽明門」を入ると、左側に「神輿舎」の建物がある。この中には、春秋渡御祭に使われる、家康公、豊臣秀吉公、源頼朝卿の神輿が納められている。天井には美しい天女像は、神輿が出ている時だけ見られるという。
周り中金箔が貼られた豪華な神輿である。