最近は雨やみぞれ続きで悪い天気が続いていたが、本日(1月21日)は、久びりに天気予報に晴マークが出たので、岐阜県北部の「世界遺産」となっている「白川郷」へ行くことにした。金沢は今冬は珍しく雪が積もっていないので、豪雪地帯で合掌造りの集落で有名な「白川郷」へ行くことにした。
合掌造りは、急勾配の屋根のある民家のことで、その様子が手を合わす合掌に似ていることから名付けられたという。白川郷と五箇山の合掌造りの集落は1995年に世界遺産に登録された。
朝9時半に出て、福光インターから「東海北陸道」を通って行ったら、約1時間ちょっとで着いた。まず入ったのが「道の駅 白川郷」で、ここに合掌造りのミュージアムで茅葺屋根の葺き替え過程を分かりやすく展示・解説をしている。
白川郷のイラストマップ
先端の三角屋根の内部の木組みが見れた。明り取りのための格子状の窓がある。
最初の共同作業を「石場カチ」と言って、合掌造りの軸部を載せる基礎となる石を打つのに櫓を組み大勢で綱を撞木で石場を打ち付ける作業に使うものである。
「石場カチ」は昭和30年代まで行われ、石場カチ唄に合わせ調子を取り全員の力を撞木の先端に集中させ石を大地に打ち込んだ。
合掌造りの基本の仕組みは、下記の写真のような柱・梁と合掌柱からなっている。
その基本の3本の木造物の外に茅葺屋根が覆っている。
このカヤは合掌造りの民家になくてはならないもので、かってはコガヤが主だった。コガヤはイネ科の植物で、ススキ(白川村ではオオガヤという)に比べ、背丈は低く茎丈が細いことから詰まったカヤやねになり、80年葺き替えを必要としなかった要因になっているという。
「ヤテネコ」はカヤがかすれないようにしながら、カヤ面をならしていく道具
他にも「ヌイバリ」や「カケヤ」など茅葺屋根を作るための道具が説明されていた。
床の下の構造も紹介されている。床を支えるバーは根太(ねだ)という。
合掌組が全部起こされて屋根組が出来上がり、その後に屋根葺きが行われる。近所の人たちが集まって、カヤを運ぶ人やカヤを葺く人たち総出で作業を行って完成させます。これが白川郷の合掌造りの葺き替えやり方である。