2023年7月20日木曜日

吉崎御坊跡(4)道の駅 蓮如のさと

 吉崎御坊跡(3)御山の続きで、その後御山を下りる途中に石垣が積まれた間の穴にいくつかの観音様が安置されていた。これは「岩崎観音」と言われているが、西御坊下の船頭衆たちが「石山観音像」を刻むことになり、船稼業の人たちの長いをこめて、「如意観音」、「普賢菩薩」、「子育菩薩」、知恵の「文殊菩薩」など、海上安全の船霊宮の石仏を建立した。



















続いて、国道沿いに、今年の4月にオープンしたばかりの「道の駅 蓮如の里 あわら」に入った。


















福井県や石川県の名産品が勢揃いしていて、多くに人がお土産などの品定めをしていた。新しい店なので、ぶらぶら歩いてみているだけでも楽しい。


















ここでランチということで、「山菜そば」と福井特産の「鯖寿司」を注文し食べたが、分厚いサバは食べ応えがあり、腹いっぱいになってしまったので、「鯖寿司」の半分は家で食べることにした。


















道路の向かい側には、もと「吉崎御坊蓮如上人記念館」があった場所を改修し、和モダンカフェ「eXcafe吉崎鳳凰閣」があった。外観の古風な建物はそのまま生かし、内部はゆったりできるちょっと高級そうなカフェに改装された。


















こちらのゆったりした場所で、北潟湖や鹿島の森などのきれいな景色を見ながらコーヒーとスイーツでのんびりするのもよいだろう。
































北潟湖をはさんで、吉崎の対岸にあるお椀を伏せたような森は「鹿島の森」である。周囲600m、高さ30mで、鹿島明神を頂上に祀っているいて、タブノキやヤブニッケイ、ヤブツバキなどの原生林におおわれ、国指定天然記念物になっている。ここには、蓮如上人の吉崎に上陸にまつわる伝説が残っており、真宗門徒たちの信仰の対象となっている。文明7年吉崎撤去の際、蓮如上人は小舟により北潟湖から日本海を経て小浜へと移動された。この時夕日に照らされた𠮷崎の御山を振り返り「夜もすがら たたく船端吉崎の 鹿島続きの山ぞ恋しき」の句を残されたという。



蓮如上人が吉崎に上陸して、吉崎を退去するまでが4年と1か月というが、その間に北陸の福井・石川・富山に浄土真宗を広め、住民に愛されてその痕跡が各地に残っているが、何とすごい力があった偉大の人であったかと想像するだけですごいと思う。金沢市周辺だけでも多くの蓮如さん関連のお寺やお話が残っている。
また、蓮如上人は85歳で亡くなっているが、その間に5回目の結婚、最後は70歳の時妻は20歳であり、男5人女2人で、最後は83歳だったという。結局、子供は27人で男13人、女14人であったという。

北陸新幹線が来年に敦賀まで延伸されることになっており、「吉崎御坊跡」近くの「あわら駅」に止まることになっている。新しく「道の駅」がオープンしたのも、その一環だと思うが、「吉崎御坊跡」はこれだけの歴史が残っており、今後、復元なども考えて、素晴らしい観光地に生まれ変わってほしいものである。