久しぶりに「西茶屋街」をゆっくり歩いたが、相変わらず人は少ない。
入口付近に「西茶屋街」の案内板が掲げられ、それによると1880(明治13)年に茶屋街の大火がありほとんど焼失したが、この通りだけ昔の風情を取り戻した街並みが復活したという。茶屋街の出入り口には、木戸があった絵図も描かれていた。
「諸江屋」の隣に、以前来たときはオープンしたばかりに中を見せてもらった「忍者の手裏剣体験ができる店」もソフトクリームの置物が並んでいて、頑張っているようだ。
店はやっていないようだが、独特の音を出す風流な「水琴窟」と描かれた石物があった。
こちらの店の玄関前の上の方の板には、鳥と木の素晴らしい透かし彫り板が貼られていた。そして「蘇民将来子孫家」と描かれた「しめ縄」が吊るされていた。
お茶屋「はん家」の前には、もうすぐ開かれる三茶屋合同の「金沢おどり」のポスターや提灯が掲げられていた。
お茶屋「明月」の2階には、西日を避けるためか風流な大きなすだれが掛かっている。店の前にも竹で編んだ塀になっていた。レトロなガス灯も見え茶屋街の雰囲気が味わえる。
その斜め向かいには、以前高級そうな「スペイン御用達のチョコレート」などの販売とカフェがあった店は、「二八そば はなれ」という店ができたばかりだった。
蕎麦があるということで、食べたくなり入ることにした。店の中のカウンターや階段にはオープン祝いの花がたくさん並べられていた。
高級チョコをやっていた時は高そうで入ることはなかったが、今回入ってみるとやはりお茶屋さんらしい情緒のある部屋が、いくつかあった。
こちらの部屋も紅殻色の壁に、テーブルや床の間、掛け軸、文様の入った障子なども素晴らしいものだ。
こちらの部屋は群青色とは言えない(?)薄青い壁だった。
窓側のカウンターで頂いたのは「とろろそば」で、この年になるとあまり食べられなく、これくらいがランチにはちょうど良い。ほかのメニューには「とうふ」や「油揚げ」の入った蕎麦があったが、店に人から聞いたが近くの「中谷とうふ」で朝早く買ってきて、こちらで調理しているという。
こちらの店は、数年前からあるランチなどをやっている店であるが、「にし」は「ひがし」に比べて食べる店も少ないようだ。
こちらは「お茶屋さん」だったかどうかはわからないが、また、風流な店が壊され空地になったようだ。次にここに工夫をして人を集める店を作ってもらいたいものだ。