吉永小百合主演で金沢を舞台にした映画「 いのちの停車場」が封切となったので、ぜひ見たいと思って「御経塚シネマ」へ見に行った。(5月26日)
金沢が舞台もさることながら、正統派の新旧の人気美人女優の「吉永小百合」と「広瀬すず」が出演することもワクワク感があった。特に「吉永小百合」は同じ世代なのでよく知っている「あこがれの人」(サユリストではないが)で、金沢にはデビュー直後の15歳の時、赤木圭一郎の「不敵に笑う男」で来ていたのはよく覚えている。その後には渥美清「男はつらいよ」にも来ていたということを聞いていた。
この映画の原作は「南杏子」で、医療をテーマにした作品が多い人で、在宅医療や老々介護、終末期医療の問題など、医療の現実に向き合う人間ドラマである。いずれ原作も読みたいと思っている。
今までの医療現場と全く違い、「まほろば診療所」の在宅医として、再発したがん、末期がん、小児がんなどの患者に戸惑いながらも次第に患者だけでなく家族と向き合い、寄り添っていく。そして最期の時を迎えた人たちが安らぎの時間を持ち、家族や親しい人に別れを告げて旅経っていくことを体験する。
咲和子の父が骨折をきっかけに誤嚥性肺炎や脳梗塞によって半身不随の病に冒され、「自分の命は自分で決めたい」と言い出し、最後は父の希望通りに「安楽死」を選ぶようになる。
この映画は、誰でも必ず来る命の終わり方について、すべての人の一緒に考えてもらいたいということである。私ら世代の大きなテーマでもある。
「W坂」の上がったところに画家の住宅があるが、そのアトリエが病気の父の家の寝ている部屋としてロケの舞台になっていることが、後日、雑誌に載っていたのを見た。父が趣味として「筆画」をやっているということと眺望が良いということから選ばれたようだ。
それで、そこへ見に行って住宅の隣の眺望地からは、片町側はよく見えるが、景色の良い犀川や戸室・医王山側は木が生い茂りよく見えない。映画の最後のシーンは部屋から見える景色だったが、光で真っ白になっていてよくわからなかった。
W坂上の緑地から見た片町側