2020年11月29日日曜日

手取峡谷(不老橋)吉野発電所 御仏供杉

 旧鳥越村 蕎麦屋 手取峡谷(綿が滝)の続きで、その後、不老橋に行った。この橋の上から手取峡谷を覗き込んだ。

断崖絶壁の下には、上流から運ばれた岩が多くある。その岩も速い流れに浸食されて変形している。
































この手取峡谷は、日本海形成時の火山活動でできた岩石からなる大地を、急激な手取川が下方に深く切り込んでできた渓谷で約8㎞続いている。上流側の川床には、穴に入った石が水の流れによって回転し、急流河川ならではの大きな穴(甌穴)見ることができる。
























渓谷の両側の岩石の上は紅葉しているし、遠くの山並みも紅葉していて見事な風景だ。















「不老橋」から157号線を金沢方面に進むと、左手にレンガ造りの建物がある。車から降りて建物の近くに行ったが、金網が張られ入れなくなっていた。

























ここは「北陸電力吉野第一発電所」だと知った。1921(大正10)年に建てられた発電所だという。もう少し下流の旧河内村に「北陸電力福岡発電所」があり、そちらの方が10年ほど古いという。どちらも今でも現役で使われていて、クリーンエネルギーとしての貴重な水力発電として利用されている。北陸電力は、今後水力発電の数を増やし、再度、力を入れる予定だと聞いている。



















今でも3900KW の発電能力を持ち、国の登録有形文化財に指定されているという。レンガ造りで瓦葺の建物は、やはり情緒を感ずる。   



















道路の向こうの山側には、山の上に導水された落差50mの水を落とすための水圧鉄管が敷かれているのが見える。
























ソフトクリームを食べたいと思い、すぐ近くの「吉野工芸に里」に寄った。この奥の一角に大きな木があることを思い出し見に行った。
幹周り約7m、樹高約24m、円筒型に枝葉が広がった御仏供(ごぼく)杉が聳える。この木は日本の名木百選、国の天然記念物である。



















樹齢は700年で、白山市吉野の山中に祇陀寺を開いた大智禅師がこの地を去るとき(1334年)に、杉の小枝をさかさに地面に挿したのが、今の御仏供杉であるといわれ「さかさ杉」ともよばれている。仏飯を盛ったような形から御仏供杉という名がついている。



















私のよく知っている杉は一本の木が上に向かってまっすぐ伸びているものだが、この木は根元のすぐ上に何本もの太い木が枝分かれしている珍しい神がかった杉だ。




















この木の案内板