白川郷(3)萩町合掌造り集落巡り②の続きで、次にこの集落で一番大きい屋敷の「和田屋」の中を見れるということで入った。ここは江戸時代には名主や組頭の役職を務めていた名家で、築300年の風格がある。
部屋の中の等から外を眺めた。窓枠には洒落た文様が彫られていた。
白川郷では浄土真宗が厚く信仰され、立派な金ぴかの仏壇が置かれた仏間も座敷も青い壁になっている。
お座敷も立派で、武士の座敷と同じような床の間に掛軸、隣には違い棚とが置かれている。手前の部屋との間には大きく彫られた立派な欄間がある。
別の部屋には、背景に山々に木々と鶴の描かれた襖の前には人が触らないように柵が置かれている。
天井、床、壁など木造で覆われた広い部屋は、柵の後ろに「囲炉裏」があるので居間「オエ」で、一家団欒の場所である。「囲炉裏」の上には火の粉を消し止、熱と煙を分散させる「火天」がかかっている。
「茶碗」や「はしいれ」などの食器や昨年夏に蚕から白いまゆになったものが展示されていた。
中2階には、びっしりと生活道具が保管されていた。
黒光りする屋根裏の木組みは、何百年もの歳月と暮らしの重みが感じられる。
梁や柱は釘が使ってなく、マンサクの木の皮でできたソネと呼ばれる縄で固定されている。これが遊びを持たせ、強風や雪の重みに耐えられる造りであるという。
雪国の田舎には、雪透かしなどに背中に担ぐむしろのようなものは、雪による寒さをしのぐためのものだろう。
屋根裏は2~4層に分かれており、養蚕の作業場や物置として使われた。