2025年9月21日日曜日

上高地(2)河童橋~明神池 嘉門次小屋

ここで「上高地」が他の地形と違う所を紹介する。近くに3000m級の槍穂高連峰を仰ぎ見る景勝地であり、標高1500mという高地にもかかわらず、平坦で広々とした地形が奥まで延びていることである。高山の谷間でこれだけの広さの平坦地がある場所は、日本では「上高地」以外にないという。下図の白い部分の「大正池」から4時間以上歩いてようやく「横尾」に着く。「横尾」の少しから先は、傾斜地になって登山ということになる。















河童橋~明神池~徳沢園までの地図













上高地(1)平湯~河童橋~明神池の続きで、さらに「明神池」に向かって散策する。

所々に河童橋や明神池があと何kmと出ているので、歩いていてもどの辺にいるかすぐわかる。



















遊歩道も梓川に沿っている所もあり、川向こうの山々も青々としていて眺めがよい。しかし所々に先日の豪雨により流れてきた折れた木々が見える。


















この遊歩道には、今夏あまりに暑かったのか、あまり花が見られなかったが、上の方は黄色くなった花「ハンホソウ?」がこの湿地帯に見られた。

































先日の大雨で、ここにあった小さな橋が流されたらしい。その工事途中の様子が見えた。川の流れが変わらないように大きなパイプや細いホースが見える。今年の夏は突然の豪雨によって各地で被害が出ている。


















樹木のことはよく分からないが、「上高地」を歩いていると、森の雰囲気が次々と変わっていく。鬱蒼と茂った森の中から明るい森が現れたり、整然とした針葉樹林を抜けると、枝葉を自在に伸ばす広葉樹林の林が見えたりする。やはり冬は寒いところだから、白樺の木もあちこちで見られる。


















「河童橋」から1時以上歩いたところでようやく「明神池」に着いた。ちょど腹が減ったところで、梓川の支流の宮川のほとりに立つ「嘉門次小屋」には、名物のイワナを食べる人でいっぱいだった。


















イワナの定食が出てくるまで、ここ「嘉門次小屋」を一回りすると、川のそばでイワナを手早く串にさしている人がいた。
























また、そのそばのレトロな部屋の中の囲炉裏に薪をくべて、何本も串に刺したイワナをじっくり焼いているおじさんがいた。随分昔から変わらない方法で焼いているのだろう。


















その囲炉裏で焼いたイワナは、普段食べられない独特の味で、おいしかった。


















近くに「明神池」にの碑があり、そこに山岳ガイドだった「上條嘉門次」の顔が刻まれていたが、「上條嘉門次」は、上高地を語るうえで欠かせない人である。1年のほとんどを上高地で暮らす嘉門次は、山の地形・地理に精通していたため、上高地を訪れる登山者たちの案内人としても活躍する。その後、ヨーロッパのアルプスでの経験が豊富だったウェストンと出会い、上高地を知り尽くす嘉門次を信頼し、ウェストンは日本アルプスを世界に紹介し、上高地は一躍有名となったという。


















ウェストン碑