今回は、私が定期的に聞いている市民講座「金沢学」の特別ツアーとして、高岡市にある国宝の「 勝興寺」と「瑞龍寺」の見学仲間とに参加した。参加者は180人と予想外に多く、新たに国宝になった寺院を見ようと5台のバスで高岡市に行った。そして、まず「勝興寺」を訪れた。
1998(平成10)年に本堂の保存修理に着手し、2020(令和2)年まで23年間かけて、重要文化財12棟すべての保存修理を行い、江戸時代の壮麗な伽藍が蘇った。その後、「本堂」と「大広間および式台」の2棟が国宝に指定された。私自身は、3年前に「勝興寺」に来ているが、まだ一部修理中であった。
まず「総門」から入って見える煌びやかな「唐門」は、京都興正寺から移築されたという檜皮葺の屋根を持つ。
本堂内陣前の欄間には細かい彫刻がなされ、柱や梁も金箔が貼られている。
本堂北面の妻飾りは、細かい彫刻の牡丹に獅子である。
土蔵造りで入母屋の置き屋根「宝蔵」、城郭の趣がある望楼型の「鼓堂」が見える。
台所の天井には、太い梁などが見られる。
幕府の三間梁規制を順守していることを見せかける錣(しころ)葺きの建物の中には書院、奥書院、御内仏がある。この手前に「大広間」があり、その奥に上段の間の「奥広間」(国宝)がある。
この文様の入った白い襖の「大広間」の奥にある上段の間の「奥座敷」(国宝)は、部屋全体が金箔貼りで、前回は見れなかったところだ。しかしカメラ禁止で撮ることはできなかった。貼られた金箔は、純金95%で、時間が経つと少し黒ずんでくるという。襖などに貼られた金箔の四角の大きさが分かった。
(東山茶屋街にある「黄金の蔵」は外面は、同じように12cm角の金箔の大きさが分かる)
3年前に撮ったもの
「勝興寺」の3年前の私のブログ
「勝興寺」を出てバスの駐車場まで歩く途中にレトロな建物「高岡市伏木気象資料館」の建物があった。この旧伏木測候所は、1887(明治10)年に廻船問屋出身の藤井能三が、伏木港を大型汽船が接岸できる様に私費で建設した燈明台(灯台)の一室に全国初の私立測候所として設立されたものだという。このレトロな雰囲気が素晴らしい。