勝興寺 瑞龍寺見学ツアー(2)金屋町の続きで、その後、国宝の建物がある「瑞龍寺」に行った。ここには、私は十数年前に家族や親せきの人たちと来ているが、その時はすごい寺院だなあと思って見ていただけで、しっかり覚えていない。
ここは、曹洞宗高岡山瑞龍寺は加賀藩2代藩主前田利長公の菩提を弔うため3代藩主利常公によって建てられた。
利長公は高岡に築城し、この地で亡くなったが、加賀百万石を譲られた義弟利常は、利常公は深くその恩を感じ、時の名匠山上善右衛門をして七堂伽藍を完備し開山された。
造営は正保年間から、利長公の五十回忌の1663(寛文3)年までの約20年間の歳月を要した。当時は、寺域3万6千坪、周囲に濠をめぐらし、まさに城郭の姿を思わせるものがあったという。平成9年に、山門、仏殿、法堂が国宝に指定され、総門、禅堂などが重要文化財に指定され、江戸初期の禅宗寺院建築として高く評価されているという。
総門は正面三間の薬医門形式で正保年間の建立である。
伽藍は鎌倉時代に広く我が国にもたされた中国の寺院建築を模して建立されたもので、総門、山門、仏殿、法堂を一直線に配列し、左右に禅堂と大庫裏を置き、加えて四週を回廊で結ぶなど厳粛且つ整然たる伽藍構造である。
名匠山上善右衛門は、利長公のだいより前田家の信任厚く、禅宗建築を良くし、近世工匠のなかでも一流の域に達した名工である。
山門は国宝で、1645(正保2)年に建立され万治年間に場所を変えて建て直す。1746(延享3)年火災で焼失、現在の建物は1820(文政3)年に竣工した。当時としては珍しい和算にり設計されている。
左右に金剛力士像を安置し、楼上には釈迦如来、十六羅漢を祀る。
山門を抜けて伽藍を見るとその光景はなんともすごい。中央が仏殿で、後方に法堂が控えるという中世中国の禅寺を思わせる。
回廊の周囲は300mにも及ぶという。回廊の内部は、上下に漆喰があり、中央に障子が張りめぐらされている。